1年後の東京オリンピックを目指して英語を話せるようになりたい
【三宅諒選手・インタビュー Vol.1】

フェンシング銀メダリスト
三宅 諒 選手
- 千葉県市川市出身
- 幼少の頃よりフェンシングを始める
- 小学校6年の時には全国大会で優勝
- 2007年 世界ジュニア・カデ選手権(U-17)で優勝し、日本人初の世界選手権覇者となる
- 2010年 ナショナルチームの一員として世界を転戦。同年世界選手権フルーレ団体で銅メダルを獲得
- 2012年 団体(太田雄貴、千田健太、淡路卓、三宅諒)で準優勝し、銀メダルを獲得
- 2013年 全日本選手権、アジア選手権にて個人銀メダルを獲得
- 2014年 アジア大会の団体戦において五連覇を狙う中国を接戦で下し金メダルを獲得
- 2018年 ボン大会 個人8位 団体3位
- 2019年 アジア選手権 団体 金メダル
三宅選手は、幼少の頃よりフェンシングを始め、小学校6年の時には全国大会で優勝、2007年、慶應義塾高等学校在学中に世界ジュニア・カデ選手権(U-17)で優勝し、日本人初の世界選手権覇者となります。
その後も、数々の大会で個人、団体どちらでもメダルを獲得し、その中でも今も記憶に新しいのが、2012年のロンドンオリンピック 男子フルーレ団体で銀メダルを獲得されたことです。
今や日本フェンシング界の中心人物であり、現役のオリンピック選手として活躍されている三宅選手が、この度トライズの受講を開始されました。
今回は第1回目のインタビューということで、1年後の目標も踏まえて、トライズでの英語学習について伺いしました。
自己紹介
フェンシング競技をしております、三宅諒と申します。2012年ロンドンオリンピックの男子フルーレ団体で金メダルを取りました。今も男子チームで現役として活動しています。
フェンシングを始めたきっかけは何でしょうか。
フェンシングは5歳から始めているのですが、最初はスイミングスクールに通っていました。ただ、いまだに泳げないんです。
当時も5歳ながらにスイミングを辞めたいなと思っていて、でも母に直接辞めたいとも言えず考えた結果、違うものを始めようと思いました。
そこはカルチャースクールだったので、本当に無作為にパッと選んだのがフェンシングでした。
水泳からフェンシングに競技を変えられてみてどうでしたか?
水泳や陸上競技、変わったところでいうとアーチェリーもそうですが、自分で戦う記録系のスポーツと、フェンシングや柔道・レスリングといった対人競技は、心の持ち方や戦略などかなり違います。
今でも、僕は対人競技が向いていたなと自分で思うぐらい、対人競技を楽しく感じます。
毎日どういった練習メニューを、どのぐらいされているのでしょうか?
本来ですと、日曜日以外は午前・午後3時間ずつ練習しています。午前中はフェンシングのスキル、実際の実践練習をやって、午後はウエイトトレーニングといった基礎練習の時間に充てています。
フェンシング競技自体では、そこまで走るということはないのですが、やはり試合期ではなく準備期には体力をつけるために、早いスピードで走り続けるという練習をするのが大変です。
コロナ禍での変化
2020年オリンピックは残念ながら延期となってしまいましたが、2021年に向けて気持ちをうまく切り替えられましたか?
やはり自粛期間はかなりポイントになってきていて、アスリートにとって練習もできない状態で不要不急の外出を控えるとなると、本当に家にいること以外にないんですね。
そのときに「アスリートとは何か」「自分はどういうことで還元できるのか」と、すごくつらい気持ちも抱きました。
ですが、次第に練習ができるようになるにつれて、選手たちもさまざまな目標を持って色々なことに取り組み始めてきたので、今は段階的に準備ができていると思います。
オンラインで練習やチームでのやりとりもあったのでしょうか?
チームでのミーティングは何度かありました。他にもZoomを使って、息を上げるようなサーキットトレーニングも行いました。そういったトレーニングを通してコミュニケーションを取って、お互いに励まし合いました。
来年のオリンピックに向けて非常に大変な時期でもあり、貴重な時間でもあったということですね。
そうですね。当然、練習することが一番大切だと思っています。
ですが、練習ができない状況になったら終わりかというとそうではなくて、そうなってしまった後に自分がどのように動くべきかを考えました。
すごく安っぽく言うと、障害物競争ではないですけれども、自分の中で常に前に進み続ける姿勢を鍛えられたいい期間だと思います。

フェンシングと英語
フェンシングの日本代表選考基準に英語が導入されているようですが、スポーツ界の中で英語が必要になってきている実感はありますか?
日本はスポーツの知識という面では、かなり進んでいます。例えば、競泳や陸上もかなり研究が進められていると思っています。でも選手間で情報共有されているかというと、少し疑問です。対人競技においてのノウハウや考え方は戦略に直結するので、海外の選手との英語を使っての交流はすごく必要になると思っています。
トライズをスタートされる前に何か英語学習はされていましたか?
いえ、特にしていません。学生時代に持っていた英語の教科書を、フェンシングで行われるテストの前にパラパラ見るとか、そういったことはしましたけれども、特に英語を伸ばそうというより維持しようぐらいの気持ちでやっていました。
実際に海外の選手と英語でコミュニケーションを取るときに難しいと思うことはありますか?
恥ずかしい話、外国人を前にしてヘラヘラすることはできたのですが、実際にスポーツの真面目な話や、今後どうしていくのかといった話を英語でする時には固まってしまっていました。
馬鹿話をするような時は大丈夫なのですが、本心から何かをしゃべろうというときには、英語にすごく困りました。

スポーツ界でのキャリアなど、英語ができることによって何か影響することはありますか?
僕はスポーツ選手自体に翻訳家が必要だと思っています。そもそも僕らはやること全てを言語化する必要がありません。世界一速く走れば当然金メダルはもらえるし、世界一強ければ当然金メダルはもらえるんです。
でも、その経験や知識を、いかにみんなに還元するかというときには母国語が必要ですし、それを世界に広げるときには英語が必要になってきます。
ですから、自分の経験をさらに言語化するときに、英語はすごく必要な知識だと思います。
英語学習とスポーツの関連性や、ここは似ているなと思うことはありますか?
僕は対人競技をやっているので、会話のタイミングや、やりとりの間はすごく大事だと思っています。やはり、日本語のペースと英語のペースでもニュアンスは変わってくると思うので、学習を通して言葉の意味が分かるというだけではなくて、どういう気持ちなのか、あるいは相手のコンディションが悪いことも分かってくるかもしれないと思っています。

英語学習を始めようと思ったきっかけ
英語学習を始めようと思ったきっかけは何ですか?
僕は1年後オリンピックが開催されたときに、きちんと結果を出して、そこのインタビューは英語で答えられたら、すごくいいなと思います。
今、習得して海外の選手にインタビューをしたり、技術を世界に伝えたり、学んだり、そういうことをしていきたいと思っています。
トライズでの学習について
実際にネイティブレッスンをスタートされた感想をお聞かせください。
絶対にその日に受けなければいけないので、どうあろうとも絶対に準備します。ただ何となくの会話ではなくて、「明日の朝はこれを話そう」とか、「待てよ、これは何と言えばいいんだ?」と考える時間を必ず取らなくてはならないので、自分の中でもいい意味でプレッシャーを掛けられて、レッスンとしてすごくいいものだなと思っています。
トライズでは1日3時間の学習を行いますが、どのように工夫して時間を確保されていますか?
今までよりも朝早く起きたり、後は昼間の練習の合間、合間にも隙間時間があるので、そういったところを利用しています。
実際にきちんとスケジュールを組んでみると、携帯やパソコンを見ているときなど、結構ゆとりのある時間はあります。それを思い返してみると果たして必要だったのかなと思うので、それをきちんと自分の目的を持った時間に使えるという意味でも、自分が健康的に過ごしているなという、いい気付きになりました。
学習はオンラインで受講されていますが、オンライン受講の感想はいかがでしょうか?
僕は始めた時からオンラインの状態でスタートしていますが、特に不便という感じもなく、音質や画質もクリアな状態で会話が行えます。むしろ自分の空間でお話ができるので、緊張せずに話すことができるという点でも、オンラインで良かったと思っています。
トライズの特徴でもあるコンサルタントのマンツーマンでのサポートについて
アスリートもそうですが、選手は一人で結果を出すことはできないので、携わるトレーナーさんやもちろんライバルなど、そういった周りの影響はすごく大事です。
その点トライズは、コンサルタント・コーチという名前のとおり寄り添ってくれているという感覚を強く受けます。
メールのやりとりでも気づかってくださいますし、僕の進捗状況に合わせて役に立つサイトや映画など、いろいろな情報を紹介してくださって、本当に僕のために動いてくれているという安心感があるので非常にいいと思います。
現在1カ月目ですが、1年後の英語や競技の中での大きな目標はありますか?
1年後の目標でいうと、僕のやっているフェンシングのオリンピックが東京で開催されることになっているので、その際に海外メディアの方々の質問に英語で答えたり、他の選手と技術や精神面での深い話をできたらと思っています。
