便利な“get” を使いこなして英語の幅を広げよう!
今回紹介したいのは、会話において使用頻度の高い単語getの様々な用法です。「得る、手に入れる」の意味として使うのはもちろん、そのほかにも複数の用法があるのをご存知でしょうか。
知らなかった人にはぜひ覚えてほしいgetの様々な意味や用法をまとめました。
目次
1.「得る、手に入れる」としてのget(第3文型)
英語学習者ではなくても知っているのは、この意味ですね。これは説明不要だと思いますが、後ろに目的語を置いて、SVOの第3文型の形で使われます。
- I got a birthday present from my friend. (友人から誕生日プレゼントをもらいました)
- He is going to get a new PC because the old one is out of order. (古いパソコンが故障しているので、彼は新しいものを入手するつもりです)
上記のように、getの後ろに目的語を一つ置いて使う用法は多くの人が知っている通りです。
2.「(人)に(物)を与える」としてのget(第4文型)
getはSVOOの第4文型の形でも使えます。Getの後ろに目的語を2つ置くことができ、「(人)に(物)を与える」の意味を作ります。
- My father got me a new bicycle. (父は私に新しい自転車を買ってくれました)
- Can you get me a ticket for the soccer game? (そのサッカーの試合のチケットを私に買っておいてくれますか?)
上記の用例の通り、1つ目の目的語には「人」が入り、2つ目の目的語には「物」が入ります。
英語初級者の方だと知らない方も多いかと思いますので、この第4文型の形も使いこなせるように覚えましょう。
3.「~になる」を表すget(第2文型)
上記で紹介した2用法とは全く異なる意味ですが、「~になる」という意味もあります。
この用法の特徴は、「get+形容詞」の形で用います。後ろに形容詞を置くので、文法的にはbe動詞のような使い方をしますが、be動詞との違いは、「状態の変化」「ある状態になり始めること」「次第にある状態になること」を表すことです。下記に紹介する各文を比較してみてください。
【状態の変化】
A.I got sleepy because I worked a lot. (たくさん働いたので眠くなりました)
B.I was sleepy because I worked a lot.(たくさん働いたので眠かったです)
A、Bの両方とも「たくさん働いて眠かった」ことを述べていますが、getを使っているAは、眠くなかった状態から眠い状態になる変化を表しています。
Bは、過去のある時点での状態について述べているので、例えば文末にyesterdayをつけるとすると、単純に「昨日は眠い状態にあった」ことを意味しています。
【ある状態になり始める/次第にある状態になる】
A.I’m getting hungry so let’s get something to eat. (お腹が空いてきたから何か食べ物を買いに行きましょう)
B.I’m hungry so let’s get something to eat. (お腹が空いているので何か食べ物を買いに行きましょう)
Aのように「get+形容詞」を進行形の形で使うと、「さっきまではお腹が空いていなかったが、お腹が空き始めている」ことを表します。
「状態の変化」を表すというスタンスは同じですが、進行形にすることで完全な変化ではなく、 “beginning to be hungry”のニュアンスを持ちます。
一方で、Bは「今現在既にお腹が空いている状態にある」ことを示していますから、これら2文が示す状況の違いがよく分かるかと思います。
A.It’s getting dark now so let’s go home. (暗くなってきたので家に帰りましょう)
B.It’s dark now so let’s go home. (暗いから家に帰りましょう)
これも上に紹介したgetting hungryと同様に、Aの文章では進行形の形で使っています。
そうすることで、次第に暗くなっている様子、或いは暗くなり始めている様子など徐々に変化している状況を述べることができます。
Bでは、「今現在既にもう暗い状態にある」ことが分かりますから、空の明るさはそれぞれ異なります。
4.間接的な情報を表すget
口語表現において、getはしばしば過去分詞と一緒に使われます。
下記の例文を見ていただくと分かりますが、「get+過去分詞」の形で用い、「be動詞+過去分詞」の受動態の用法と似ています。
受動的な意味を含むことから、直接的ではなく間接的なニュアンスを持つ表現になります。
A.The dishes didn’t get washed. (皿が洗われませんでした)
B.You didn’t wash the dishes. (あなたは皿を洗いませんでした)
※例文出典:UNDERSTANDING AND USING English Grammar
A、Bともに「皿が洗われなかった」という過去の事実を述べています。しかし、和訳からも分かるように、Aの文章の方が受動的である分、間接的に聞こえると思います。
getとともによく使われる過去分詞はほかに、dressed, drunk, accustomed, accepted, confused, done, finished, hurt, fixed, interested, marriedなどが挙げられます。
5.使役動詞としてのget
英語初級者の方にはもしかしたらまだ馴染みのない言葉かも知れませんが、「~させる」という意味を持つ動詞のことを使役動詞と呼びます。
make, have, letがあり、その仲間にgetも含まれます。前者3つに関しては、「make/have/let+人+動詞の原形」の形で使い「(人に)~させる」という意味を作ります。
getも「(人に)~させる」の意味を持っていますが、用法が異なります。「get+(人)+to-動詞の原形」の形で使います。
ちなみに、makeは「相手の意思に関わらず強制的にさせる」、haveは「頼んでやってもらう」、letは相手がそれをしたがっているので「許可を与えてさせてあげる」という違いがあります。getは、makeとhaveの中間的なニュアンスを持っていて、「どうにか相手を説得して〇〇させた」という意味合いを持ちます。
下記の例文は全て、「トムにその重い箱を運んでもらった」の意味になりますが、括弧内に記した意味の違いを比較してください。
- I made Tom carry the heavy box. (トムは、断ることができない状況で強制的に運ばされている)
- I had Tom carry the heavy box. (トムは、私に頼まれたので運んでいる)
- I got Tom to carry the heavy box. (私が、トムにその重い箱を運ぶようどうにか説得した背景が隠れている)
6.getを使った頻出フレーズ
ここまででもgetには様々な用法があることが分かりましたね。最後に、getを使った頻出表現を紹介します。
①Got it. (分かりました)
相手の話が理解できているときや、了解を表す “OK!” のニュアンスでも使われます。 “I don’t get it.” (分かりません)と完全な文章の形でももちろん使えます。
②get to+場所 (~に到着する)
get to the stationやget home(homeは副詞なのでtoが不要)の形で使います。
③get along with ~ (~とうまくやっていく)
これもよく見かける表現です。「(人と)良好な関係を築いている」という意味合いです。I get along with my parents. (両親と良い関係です)という風に使います。
④Let’s get started! (始めましょう!)
これは「間接的な情報を表すget」で紹介した「get+過去分詞」の用法に含まれますが、日常的に口語でよく使われますから、フレーズとしてそのまま覚えておくと良いです。
仕事や勉強などの作業に取り掛かるときに使います。
まとめ
getを使った様々な用法を紹介しました。「手に入れる」の意味しか知らないとうまく訳せない文章がたくさんありますから、getの基本的な使い方を制覇してTOEIC対策や英会話に役立ててください。
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プロキャディ杉澤伸章さん
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目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。