「交渉する」は英語で何と言う?ビジネスで使える例文とフレーズ集
ビジネスにおいて交渉は必ず通るもの。きちんと話し合って何かを取り決めるというのは、相手と良い関係を築くためにも大切なことですよね。
しかしそもそも交渉というのは、日本語でも簡単ではありませんし、それを英語でするなんてどうすればいいのという方も多いのではないでしょうか。
こちらでは、そんな英語を使った交渉でお困りの方に、交渉で使われる表現やフレーズをご紹介したいと思います。
目次
交渉を表す英語
英語には、「交渉する」を意味する単語がいくつかあって、それぞれ使い方やニュアンスが異なります。まずは、この交渉にあたる英語を見ていきましょう。
negotiate
negotiateは、「交渉する、話し合う」を表す言葉です。合意を目的として何かについて話し合うことをいいます。また、交渉によって「(契約を)取り決める」という意味もあります。
「~ついて交渉する」はnegotiate on、「誰々と交渉する」はnegotiate withとなります。
- I am trying to negotiate a long-term lease on the building.
(その建物の長期リースを交渉している。) - He managed to negotiate a contract with the company.
(彼はなんとかその会社との契約を取り決めた。)
名詞の negotiation もよく使われる英語表現です。
- After months of negotiation, the deal has finally reached.
(数か月にわたる交渉で、やっと取引がまとまった。) - I would like to suggest that we arrange a meeting in order that our negotiations can proceed as quickly as possible.
(交渉を速やかに進めるため、会議の機会を持ちたいと考えています。)
bargain
bargainは「商談する、交渉して決める」を表す言葉です。商品の価格や状態、契約内容といった条件について交渉することをいいます。
negotiateと同じ意味で使われますが、bargainは、主に売買における合意といった金銭的な交渉に対して使われます。そのためbargainには、「値切る、掛け合う」という意味もあります。
- We should bargain hard to cut the cost of the material.
(原料のコストカットのために、厳しく交渉すべきだ。) - Why don’t we bargain with the company over the price?
(会社と価格についての交渉をしてみてはどうだろうか。) - You drive a hard bargain. But I’m afraid we can’t accept your offer.
(交渉がお上手ですね。ただ残念ながらその提案はのめません。)
またbargainは名詞としても使えます。「取り決め、契約」のほか、「買い得品、特売品」という意味もあります。
- We made a bargain to share our information and technology.
(情報とテクノロジーを共有するという取り決めをした。) - This item is a great bargain right now. Check out its features.
(今この商品は大変お買い得ですよ。機能を見てみてください。)
haggle
haggleは「かけあう、値切る」という意味の単語です。相手とかけあうことを表しますが、主に値切るという意味で使われます。言い争うというニュアンスもあります。
- He was haggling with the vendors for hours and managed to get a discount.
(彼は何時間も売り手と価格の交渉をして、値引きをしてみせた。) - I haggled over the price with salesman, but it didn’t succeed.
(セールスマンと価格の交渉をしたが、成功しなかった。)
交渉で使える英語表現とフレーズ
それでは、ここからは実際の交渉で使える英語表現やフレーズをご紹介していきたいと思います。一般的に、交渉には以下のような流れがあるとされています。
- 提案、オファー
- 対案、カウンターオファー
- 条件の譲歩
- 承諾、破綻
それぞれの流れに沿って、交渉で使われる英語表現とフレーズを見ていきましょう。
① 提案、オファー
交渉の最初のステップは、提案です。交渉するときは、まずこちらの希望を相手に伝えることになりますが、その際、希望する内容をきちんと伝えることが大切です。いくつか提案で使われる表現を見てみましょう。
We would like to propose
We would like to propose は「ご提案いたします」という、こちらの希望する内容を提示するときに使われる表現です。
We’d like to propose …「~をご提案します」ということもできますし、that節を使って、We would like to propose that「~することを提案したい」ということもできます。また、we proposeと言うこともできます。
- We would like to propose a deal. We believe this is a win-win situation for both of us.
(取引の提案がございます。これはお互いにとってwin-winになるはずです。) - We propose that full payment is received two weeks prior to the event.
(催し2週間前の支払い完了を、ご提案させていただきます。)
またproposalという名詞を使うこともできます。Our proposal is…「わたしたちの提案は~です」といった表現です。
文書であれば、Our proposals are the following:「ご提案は以下のとおりです」として、提案内容を箇条書きにしてもいいかもしれません。
- Our proposal is to add some details on our contract.
(契約に詳細をいくつか追加するのが、わたしたちの申し出になります。) - We would like to discuss changes in our terms. Our proposals are the following:
(条件の変更について。ご提案は以下のとおりです。)
Would it be possible
Would it be possibleは、直訳すると「~はできますでしょうか」となるフレーズです。こちらの要望に対応できるかどうかをたずねる、相手への配慮を示した表現になります。
- Would it be possible to give us a 10% discount for large orders?
(大口の注文に10%の値引きをいただくことはできますでしょうか。) - Would it be possible to reconsider your quotation for the product A?
(製品Aの見積もりを再検討いただくことは可能でしょうか。)
Would you consider
Would you considerは「ご検討いただけますか」という意味の表現です。自分の要望を伝え、その検討をお願いするときに使います。
またpossiblyをつけると、「ご検討いただくことは可能でしょうか」という、かなり丁寧な表現になります。Would の代わりにCouldを使うこともできます。
- Would you consider the reduction of the price to $50 per dozen?
(1ダースあたり50ドルへの価格引き下げをご検討いただけないでしょうか。) - Could you possibly consider changing the payment terms to four installments?
(支払い条件の4分割への変更をご検討いただくことは可能でしょうか)
② 対案、カウンターオファー
交渉において、はじめの提案がそのまま承諾されることはあまりありません。多くの場合では、相手からも提案を受けることになります。
これをcounteroffer(対案)と言いますが、こちらでは、カウンターオファーで使われる表現をご紹介します。
I am afraid … but
afraid には「恐れる、心配する」というほかに、「申し訳ないですが、残念ですが」という意味もあります。ビジネスでは、謝罪の意でよく使われる表現です。
基本的には、断りの文言として使われますが、交渉では、まずI’m afraidとして提案を断りつつ、butやhoweverを使って「しかし、~ならできますが」といった対案を出すような使い方もできます。
- We would like the items delivered by the end of this week.
(商品の配達を今週末までにいただきたいのですが。)I’m afraid that is too soon for us, but we may be able to do that if it’s next week. Would it be possible to deliver them at a later date?
(恐れ入りますが、それは早すぎます。ただ来週だと大丈夫かもしれません。後の日付で配達することは可能でしょうか。) - Would it be possible to give us a 10% discount for large orders?
(大口の注文に10%の値引きをいただくことはできますでしょうか。)I’m afraid we cannot give you a 10% discount even for large orders. However, we may be willing to consider 5%.
(恐れ入りますが、大口の注文でも10%の値引きはできません。しかし、5%であれば考えさせていただきます。)
How about
How aboutは「~はどうでしょうか」という提案のフレーズです。相手の希望に対し、「こうするのはどうだろうか」といった対案を出すときに使うことができます。
また似たような表現に、what aboutやhow would you feel aboutがあります。
- How about ordering 120 units per months. In that case, we can reduce the price to $50.
(一月に120個注文していただくというのはどうでしょうか。その場合だと、50ドルまで価格を下げることができます。) - We considered your proposal of $500, but I’m afraid we cannot accept that. How would you feel about $450?
(500ドルの提案を検討しましたが、残念ながら同意できません。450ドルだといかがお考えでしょうか。)
③ 条件の譲歩
交渉では、オファー、カウンターオファー、オファー、というやり取りが繰り返され、最後に合意もしくは決裂となるのですが、ときには条件の譲歩も必要とされます。こちらでは、相手との折り合いで使われる英語をご紹介します。
on condition that
on condition thatは、「という条件で」という意味になります。「~という条件であれば、そちらの要望をのめますよ」といった使い方がされます。同じ意味に、only if やunder the condition thatがあります。
- We can offer you a bonus on condition that you make or break certain sales target.
(売上目標の達成するもしくは超えるという条件であれば、ボーナスを出すことはできます。) - We will make a 10% discount on condition that you order 1000 units or more.
(1000個以上のご注文がいただけるという条件であれば、5%の割引をいたします。)
in exchange for
in exchange forは「その代わりに」という意味になる表現です。「~の代わりに、~いたします」といった提案をするときに使えます。
- We can provide you with our technology in exchange for sharing your marketing date.
(マーケティングのデータを共有していただければ、引き換えにわたしたちの技術を提供いたします。)
We may … if
mayは、「かもしれない」という助動詞ですが、交渉では仮定法のifと合わせて「~の条件であれば、応えられる」というような表現をすることができます。
mayに続く動詞としては、interested in「関心がある」のほかに、consider「検討する」やwilling to「するのをいとわない」などがあります。
- We may be interested in purchasing the product if you could lower the price just a little bit.
(価格を少し下げていただたら、製品を購入するかもしれません。) - I’m afraid we cannot accept four installments, but we may be willing to consider two installments.
(残念ながら、四分割はできません。ただ2分割であれば検討も可能です。)
This is our final offer
This is our final offerは、直訳すると「これが最後の提案になります」という意味になる言葉です。これ以上は譲歩できないと、相手に知らせるフレーズになります。
同じ表現に、this is our last wordやThe bottom line isがあります。
- How about a fixed rate of 10% discount? This is our final offer.
(10%定率の値下げはどうでしょう。これ以上は提案できかねます。)
④ 成立、決裂
交渉は、延期する場合をのぞいては、最終的に成立もしくは決裂という形を取ります。こちらでは交渉の成立と決裂で使われるフレーズをご紹介します。
We have reached an agreement
We have reached an agreementとは「同意に至る」という意味になります。話がまとまり、お互いに納得した条件に落ち着いたときに、we have reached an agreementと言ったりします。
言い換えとして、we have an agreementやwe can agree to thatなどがあります。
- I think we have reached an agreement. Would you like to review what we discussed today?
(合意に至ったようですね。本日話し合ったことの見直しをしましょうか。)
That is a deal
That is a dealは「それで結構です」という意味になるフレーズです。「取引成立だ」というような決まり文句になります。同じ表現でyou have a dealやyou’ve got a dealということもできます。
- How about a fixed rate of 10% discount? This is our final offer.
(10%定率の値下げはどうでしょう。これ以上は提案できかねます。)Okay, that is a deal. Thank you very much.
(ありがとうございます。その内容でよろしくお願いいたします。)
We cannot accept your proposal
We cannot accept your proposalは「ご提案に対応できません」という意味になる表現です。先にI’m afraidやunfortunatelyなどをつけて、「恐縮ですが、ご提案をお受けできません」といった言い方をします。
言い換えに、I must decline your proposal「お断りしないといけない」やwe find it difficult to agree「お受けするのが困難」といった言い方があります。
- I’m afraid, but we cannot accept your proposal.
(恐縮ですが、御社のご提案をお受けすることができません) - Unfortunately, we find it very difficult to agree to change the plan.
(残念ながら、計画の変更に同意することは大変難しいです。)
We have reached an impasse
impasseは「袋小路、行き詰まり」という意味の単語です。交渉が行き詰まって、これ以上進展が見込めないときに、we have reached an impasseと言ったりします。
同じくdeadlockも交渉が膠(こう)着するという意味で使われます。
- I think we have reached an impasse. Can I suggest that we close our meeting today and meet again next week?
(話し合いに進展が見られませんね。今日の会議は終わりにして、来週またお話ができますでしょうか。)
まとめ:ビジネスで使える英語力を身につけるなら英語コーチング「トライズ」
こちらでは、交渉に関する英語をまとめました。交渉をするというのは大変難しいことですが、ビジネスにおいては避けて通れません。英語で交渉する機会があるという方は、ぜひ今回ご紹介したフレーズを参考にしてみてください。
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受講生のインタビューもご紹介します。
トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。