英語の音読は効果がないって本当?メリットデメリットを詳しくご紹介!
なかには、音読はむしろ学習の妨げになるという声もあり、実際のところはどっちなんだろうと迷ってしまいますよね。
結論から申しますと、音読で得られる効果には、賛否両論があります。実際に効果があるという研究もあれば、効果がないとする結果もあります。
そこでこちらでは、その音読で得られる効果と、音読には効果がないとする主張をまとめてみました。自分にとって音読が必要かどうか、こちらで一緒に見ていきましょう。
本記事でわかること
- 音読で得られる効果
- 音読に効果がないとする主張
- 音読はすべきか、すべきでないか
目次
英語の音読で得られる効果とメリット
はじめに、音読で得られる効果とメリットについてご紹介したいと思います。音読には、読むことだけでなく話したり書いたりすることなどにも、さまざまな効果があるとされています。
記憶に残りやすい
1つ目は、音読すると読んだものが記憶されやすいというものです。音読をするときわたしたちは、ひとつひとつの単語を声に出して読んでいるのですが、これは視覚から情報を取り入れると同時に、読んでいる音を耳で聞いていることになります。
つまり、読みあげた音がフィードバックされることで、文字だけでなく音もあわせて蓄積され、記憶に残りやすくなるということです。
実際にproduction effect(生産効果)と呼ばれる、声に出すことが一番記憶にいいという研究結果もあります。
ほかにも、音読しているときは読むことに集中しているため、外的な刺激やほかへの関心に邪魔をされにくく、しっかりと記憶として残せるというメリットもあります。
- 音読は読んでいる音を聞いている
- 音としても蓄積されるため、記憶に残りやすい
音で覚えることができる
2つ目は、英語を音で覚えることができるという点です。音読を重ねることで、単語と単語の結びつきを音で覚えることができ、それによって正しい英語を話したり書いたりできるようになります。
たとえば日本人にとってわかりにくい aやtheといった冠詞などは、書いたり話したりするときにわりと落とされがちです。しかし、音読を重ねることで、それらの冠詞が自然に名詞の前につくようになります。
ほかにも、たとえばfutureにtheをつけるかどうか迷ったとして、そのとき音読をしていれば、in the future(インザフューチャー)という方が耳にしっくりくるからというな、感覚的に英語を使えるようになります。
すなわち音読には、読んだ音を耳に定着させることで、正しい文法や文字の配列が感覚的にわかるようになるという効果が見込めます。
- 耳にしっくりくるような、感覚で英語を覚えられる
- ただしい文法や文字の配列が自然に身につく
つづりを思い出せる
3つ目は、単語のつづりを覚えるとき、もしくは思い出すときに役に立つというメリットです。音読では単語をひとつひとつ発音していくので、つづりを音と結びつけながら記憶していくことができます。
また記憶するときだけでなく、単語のつづりを思い出すときにも役に立ちます。たとえばレストランという単語を書こうとしたとき、日ごろの音読で発音していれば、日本語だと発音されないauを見落とさず、restaurantとつづることができます。
- 単語のつづりを覚えられる
- 音とあわせて覚えることで思い出しやすい
英語のリズムや流れを掴める
黙読では、飛ばし読みをすることができますが、音読の場合はそうはいきません。そのため読み飛ばしをしない、つまり文章をしっかり追っていくことになります。
言葉をひとつひとつ追っていくということは、言葉の順序を学ぶことでもありますし、理論の展開や文章の流れも把握することにもなります。
また音読をすることで、どのような文章が読みやすいのか、発音しやすいのかがわかりるようになります。これには、自分が話すときの流暢さ(fluency)に繋がるとされています。
- 読み飛ばすことがないので、理論の展開や文章の流れを把握できる
- 読みやすさ聞きやすさがわかり、相手が聞きやすい英語が話せる
英語の音読で効果がないとする主張
続いては、音読には効果がないとする主張と音読によるデメリットを紹介していきたいと思います。
音読には、上で挙げたような効果があるとされる一方、音読をすることには理解を妨げるといった反対意見も数多くあります。
内容理解を妨げる
1つ目は、音読では読んでいる内容を理解できないという指摘です。誰もが経験したことがあるのではないかと思いますが、声に出して読んでいると、たった今読んだ内容が頭に入っていないことがあります。
これには、発音することに意識がいってしまう、つまり読むことではなく読みあげることが目的となってしまうということに原因があります。
また黙読であれば、前の文章にいつでも戻ることができるので、自分の理解を確かめながら文章を読むことができますが、音読は、先へ先へと読み進めていかなくてはいけないので、読んでいるときはわからないところも飛ばすことになります。
これらの理由から、音読と黙読とのあいだには理解力に差があるという指摘があります。
- 発音に注意がいって、読んでいる内容が理解されない
- 黙読のように、後ろに戻りながら理解できない
関連記事:英語の聞き流しはリスニングに効果なし!理由と解決法を解説
情報を取り込める量が減る
2つ目は、取り込める情報の量が減るという問題です。というのも、音読は声に出して文章を読んでいくため、どうしても読むというスピードに制限が出てくるからです。
テキストをとって音読と黙読で読めるページ数を比べてみても、黙読のほうが明らかに読める数が多いのがわかると思います。
これはつまり、できるかぎり多くのインプットを必要とする語学習得において、インプットが少なくなる音読は、効率が悪い学習法だという指摘に繋がっています。
- 音読だと読む速度に限界がある
- 取り込む情報の量が、黙読と比べると少なくなる
誤った英語が定着する可能性がある
3つ目は、誤った英語が定着する可能性があるという指摘です。音読には、指導のもと全体やグループで行うものあれば、自己学習として個人でする場合もあります。
しかし指導のもとであればいいのですが、個人で音読を続けていると、誤った発音やイントネーションで読んでしまっていることもあります。
そしてこれが続くと、自分でつくりあげた変な英語が定着する「化石化」と呼ばれる現象が起きてしまう可能性があります。たとえば、vをbの発音で音読し続けた結果、癖となってしまい、なかなか元に戻すことができないというような例が、これにあたります。
- 個人でやっていると誤った発音をしている場合がある
- 誤ったまま続けると、正しくない英語が定着する可能性がある
関連記事:英会話が上達しない4つの原因と上達するための「効果的な対策と勉強法」
音読はするべき?しない方がいい?
これまで、音読で得られるとされる効果と、音読によって生じるマイナス面についてご紹介してきました。音読はこれまでの研究から、英語習得への効果を実証することは難しいとされています。
というのも音読により効果は、学習者のレベルや音読のやり方などで違ってくるためです。そのため一概には、音読をすべきかすべきでないかを言うことはできません。
しかし音読のメリットをうまく活用できれば、音読で大きな効果が期待できるといえます。たとえば、耳で記憶できるというメリットを用いて、フレーズなどを反復して覚えるといった方法もあります。
結論としては、音読は英語力を高めるためというよりは、理解した英語を定着させるいわば「練習法、訓練法」として英語学習に取り入れていくのが、効果があるといえるのではないでしょうか。
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トライズでの1年は、
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プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。