2025年から英検準2級と2級の間に新設級を導入!現在分かっていることまとめ
2025年度から、英検準2級と2級の間に新設級が導入されることとなりました。
本記事では、新設級について現時点で分かっていることについてまとめています。
目次
2025年から英検準2級と2級の間に新設級を導入
2023年9月29日、公益財団法人 日本英語検定協会より「英検に新設級(準2級と2級の間)導入のお知らせ」が公開されました。
この通知には、2025年度より英検準2級と2級の間に新設級が導入される旨が記載されていました。
新設級の導入は31年ぶり
実は英検に新設級が導入されるのは、今回が初めてではありません。前回の新設級導入は、31年前に遡ります。
ここでは、英検の歴史について簡単に振り返ってみましょう。英検の級は、以下の順番で新設されました。
- 1963年:第1回実用英語技能検定(英検)の実施
- 1966年:4級新設
- 1987年:準1・5級新設
- 1994年:準2級新設&児童英検実施
それぞれ詳しく解説します。
- 1963年:第1回実用英語技能検定(英検)の実施
1963年に開始された英検は、1964年の東京オリンピックを控え、日本の国際化のために日本の英語学習者に目標を与えるために当時の文部省から要請を受けて作られました。
当時は1級・2級・3級の2つの級しかありませんでした。
- 1966年:4級新設
中学高校など、学校からの反響が大きかったため、1〜3級よりもさらに基礎的な級として、英検4級が導入されました。
- 1987年:準1・5級新設
1級と2級の間に大きな差があったことから、その中間にあたる準1級が新設されました。
また中高生よりも初学者であっても英検を受けられるように、英検5級が導入されました。
- 1994年:準2級新設&児童英検実施
2級と3級の間に大きな差があったことから、その中間にあたる準2級が新設されました。
また子供たちに英語に親しみを持ってもらうことを目的として、児童英検が実施されました。
児童英検については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:英検 Jr.(ジュニア)とは?試験概要や英検との違い、どちらを受けさせるべきかについて解説
英検準2級と2級の間には高い壁がある
英検2級と1級の間が大きすぎるため新設された準2級ですが、準2級と2級の間にも大きな壁があるようです。
英語検定協会が公開しているデータによると、英検5級の取得から準2級の取得までにかかる期間がおよそ1年間であるのに対し、準2級の取得から2級の取得にかかる期間はおよそ2年となっています。
以下英検 5 級から 2 級までの各級を順番に受験し、合格した受験者のデータを抽出(グラフの「5 級から 2 級までの全級合 格者」)し、各級の合格までに要した期間(下の級からひとつ上の級に合格するまでの期間)の平均値を算出した表です。
1つ上の級に合格できれば、それがモチベーションになり、また次の級を目指す気持ちが湧きます。しかし1つ上の級に合格するのに2年もかかってしまうのであれば、途中でモチベーションが消失してしまいかねません。
英検準2級と2級を受験した生徒やその先生からは、以下のような声が出ているようです。
- 英検準2級と英検2級は別物。その「壁」は大きい。英検2級は応用。論理的思考力や自ら考えて「実用的に英語を使う力」を求めている。
- 2級取得には、生徒が能動的な学習者になることが重要。そのために英検2級までのゴールイメージ、目標設定が必要。それがモチベーション維持に繋がる。
- 生徒たちが学んできた成果を段階ごとにしっかり評価し、生徒たちの小さな成功体験を積み重ね、継続的な学びにつなげていきたい。
- 英検準2級を一発で通った後、2級合格するまでに2回落ちて、3回目でやっと受かった。2級は全然別物。準2級は2級に近いレベルなのかもしれない。
- 2級の単語レベルは、準2級までとは段違い
新設級の難易度について
新設級は、英検準2級と2級の間の難易度です。
英検準2級の合格スコアが1728点、英検2級の合格スコアは1980点です。よって新設級の合格スコアは、1728〜1980点の間のスコアとなります。
また新設級合格点のレベルは、CEFRに換算するとA2〜B1です。
CEFR A2レベルの英語力でできることは以下のとおりです。
- 聞く:ハッキリかつゆっくりとした発音であれば、具体的な必要性を満たせる程度に理解できる
- 読む:よく使われる日常的・仕事関連の言葉で書かれた具体的で身近な事柄であれば、短く簡潔な文章を理解することができる
- 書く:「and」や「but」「because」などの簡単な接続詞でつなげた、簡単な表現や文章を書くことができる
- 話す:身近な日々の事柄について、直接的で簡単なコミュニケーションを取ることができる。自ら会話を進めることはできない。
続いてCEFR B1レベルの英語力でできることは以下のとおりです。
- 聞く:もし、話が標準語で、発音もはっきりとしていれば、自分の周 りでの長い議論の要点を普通に理解できる。
- 読む:簡潔な事実関係のテクストで、自分の専門分野や興味の範 囲内のものは、充分に主題を理解できる。
- 書く:一連の短い別々になっている要素を一つの流れに結びつけ ることによって、自分の関心が及ぶ身近な話題について結束 性のある簡単なテクストを書くことができる。
- 話す:自分の関心のあるさまざまな話題のうちのどれかについて、 ほどほどの流暢さで、ある程度の長さの、簡単な記述やプレ ゼンテーションができる。その際、事柄の提示は直線的に並 べるにとどまる。
「そもそもCEFRって何?」という方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:CEFR(セファール)とは?概要や英検・TOEICとの換算を簡単に解説
CEFR A2〜B1のレベルについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:CEFR A2のレベルはどのくらい?日本人割合や英検・TOEICへの換算まとめ
関連記事:CEFR B1のレベルはどれくらい?日本人割合や英検・TOEICとの換算についても解説
新設級は2500点満点の予定
英検準2級は2400点満点、英検2級は2600点満点でした。そんな中、新設級は英検準2級の満点と英検2級の満点のちょうど中間である2500点満点になる予定です。
英検準2級の合格点1728点は、CEFRに換算するとA1とA2の間です。一方で英検2級の合格点1980点をCEFRに換算するとB1です。
そして英検準2級はCEFRを3つに分けた場合の「Basic User」、英検2級はCEFRを3つに分けた場合の「Independent User」です。新設級への合格は、CEFRの「Independent User」に近づきつつあることを証明し、学習者の学習意欲や自信を高めます。
まとめ
2025年から導入される英検準2級と2級の間の新設級について解説をしました。現段階で新設級について分かっていることは全てまとめました。
今後情報が追加され次第、当サイトでも公開いたします。
現在英検2級よりも下の級しか所持していない方は、今後新設級を受けるかもしれません。まずは新設級の1つ前の級である英検準2級を目指して英検対策を行いましょう。
関連記事:英検準2級のレベルは?合格点や合格率、TOEIC換算スコアを解説
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英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。