英検2級ライティングの問題と対策法を徹底解説!
英検は、日本で受験者の多い英語テストです。進学や就職、キャリアアップなどで英検を受験しようという方も多いのではないでしょうか。
英検には7つの級がありますが、今回は英検2級、その中でもライティングをピックアップして、問題と対策を解説したいと思います。
これから英検2級を受けようとする方をはじめ、ライティングの対策をしたいという方にぜひ見ていただきたい内容となっています。
本記事でわかること
- 英検2級ライティングの問題と形式
- 採点基準と注意点
- 対策法と配点を上げるコツ
目次
英検2級ライティングの試験問題
はじめに、英検2級ライティングの試験問題について見ていきましょう。こちらでは、出題される問題と形式、時間、配点、採点基準などをご紹介しています。
テストの概要
英検2級には、一次試験と二次試験がありますが、ライティングは、一次試験に行なわれます。出題される問題は1問で、解答を80~100語くらいで記述するという形式です。
トピックは、社会や地域に関わるものから選ばれ、「それについてどう思いますか」と質問へ、自分の意見と理由を述べるという形となります。
試験時間については、リーディングとあわせて85分となっているため受験者によって異なりますが、リーディングの時間を考えると15分から20分が目安です。
配点はCSEスコア650点で、英検2級の合格基準スコア(一次試験)はリーディング、リスニングあわせて1520点(1950満点)となっています。各技能を平均すると、500点以上が合格ラインとなります。
- 一次試験の筆記試験で行われる
- 出題数は1問
- トピックに対する意見と理由を述べた英作文
- 15分~20分が解答時間の目安
- 650満点で、リスニング、リーディングあわせて1520点が合格基準スコア
関連記事:英検2級のレベルはどれくらい?難易度や合格率を詳しく解説!
問題と解答例
つづいては、実際過去に出された問題と解答例を見てみましょう。こちらは、2021年度、第2回で出題された英検2級ライティングの問題と解答例になります。
問題
● 以下のTOPICについて、あなたの意見とその理由を2つ書きなさい。
● POINTSは理由を書く際の参考となる観点を示したものです。ただし、これら以外の観点から理由を書いてもかまいません。
● 語数の目安は80語~100語です。
● 解答は、解答用紙のB面にあるライティング解答欄に書きなさい。なお、解答欄の外に書かれたものは採点されません。
● 解答がTOPICに示された問いの答えになっていない場合や、TOPICからずれていると判断された場合は、0点と採点されることがあります。TOPICの内容をよく読んでから答えてください。TOPIC
It is sometimes said that all people should be able to enter museum for free. Do you agree with this opinion?
POINTS
● Donations
● Learning environment
● Maintenance
解答例
I do not agree that all people should be able to enter museums for free. I have two reasons for this opinion. First, it costs money to preserve historical items and works of art. If such collections were not maintained properly, they would become damaged over time. Second, it is important to control the number of people entering a museum by charging a fee. People would not be satisfied at a crowded museum because they would not be able to take enough time to see the displays. For these two reasons, I do not agree with this opinion.
採点基準
英検を運営する日本英語検定協会は、公式サイトにて採点の観点と注意点を紹介しています。それによると、ライティングでは以下の観点と、減点の対象とある注意点をもとに採点しているとのこと。
観点
① 課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているか
② 英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか
③ 課題に相応しい語彙を正しく使えているか
④ 文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか
注意点
① TOPICに示された問いに答えていない(全く関係のないTOPICについて書いている)
② 英語ではない単語を使っている(和製英語や日本語をそのまま使って説明がない)
③ 意見と矛盾する理由や説明がある
④ 理由に対する説明や補足がない
⑤ 関係の無い内容が含まれている
以上が、英検のライティングの採点基準となっており、言いかえるとこれらの点を意識して作文ができれば、スコアを取ることができるということですね。
英検2級ライティングの対策法
これまで、英検2級ライティングの試験問題についていろいろとご紹介してきました。ここからは、対策法をご紹介したいと思います。これといった時間を要さない、今すぐ取れる対策です。
書き方の型(フォーマット)をつくる
1つ目の対策は、書き方の型(フォーマット)をつくるというもの。
英検ライティングの問題は、提示されるトピックはいろいろありますが、形式としてはどれも決まってトピックに対する意見と理由が聞かれます。「~の立場に立って答えなさい」や「~というワードを使って説明しなさい」といった問題ではありません。
言い換えると、英検2級のライティングでは、自分の意見とその理由を述べるだけでいいということ。そのため、意見の言い方と理由の説明の仕方さえフォーマットとしてつくっておけば、書き方に困ることはありません。
上でご紹介した問題と解答を例に見てみると、「all people should be able to enter museum for free(ミュージアムを無料にすべきだ)という意見に同意しますか」という問いに対し、解答例では、はじめに「同意しない」として、それから2つの理由を上げています。流れでいうと、以下になります。
① I do not agree that all people should be able to enter museums for free. ② I have two reasons for this opinion. ③ First, it costs money to preserve historical items and works of art. If such collections were not maintained properly, they would become damaged over time. ④ Second, it is important to control the number of people entering a museum by charging a fee. People would not be satisfied at a crowded museum because they would not be able to take enough time to see the displays. ⑤ For these two reasons, I do not agree with this opinion.
① ミュージアムを無料にすべきではない
② 理由は2つある
③ 1つ目は~
④ 2つ目は~
⑤ 以上2つの理由から、この意見には反対
このように模範となる解答は、主張(①)→ 理由(③、④)→ 再主張(⑤)という流れで構成されています。
2級ライティングは意見と理由を問われる問題です。このフォーマットで書いていけば、まず問題ないかと思われます。
書き出しの表現を覚える
2つ目の対策は、書き出しの表現を覚えておくということ。上でライティングの型として「主張→ 理由 → 再主張」を紹介しましたが、それぞれの書き出しを抑えておくと、英作文が書きやすくなります。
始めの主張では、賛成であれば、I think、I agree、I believe、反対であればI don’t think、I disagree、I don’t believeといった表現が使えます。それから、there are reasons(理由があります)として、first、second、lastlyと述べていきます。
そして最後の再主張で、for these reasons(これらの理由から)やin conclusion(結論として)という表現で内容をまとめます。
このような書き出しの表現を少し覚えておくことで、文章がつなげやすく、論理的なエッセイを書くことができます。
主張で使える表現
・ I think / I don’t think(~と思います / と思いません)
・ I agree that / I don’t agree that(~に同意します / に同意しません)
・ I believe / I don’t believe that(~だと思います / と思いません)
・ In my opinion(私の意見ですが)
・ I think we should(~すべきだと思います)
理由で使える表現
・ There are two / three reasons(理由が2つ / 3つあります)
・ First / First of all / Firstly(一つ目は、第一に)
・ Second / Second of all / Secondly(二つ目は、第二に)
・ Third / Lastly(三つ目に、最後に)
再主張で使える表現
・ For these reasons(これらの理由から)
・ In conclusion(結論として)
・ Therefore(したがって)
配点を上げられる解答の仕方とコツ
それでは、最後にスコアアップにつながる解答のコツをいくつかご紹介したいと思います。工夫や心がけひとつで配点を上げられそうなポイントですので、ぜひチェックしてみてください。
理由をサポートする情報を書く
英検のライティングでは理由を求められます。その際、ただ理由を上げるだけではなく、その理由をより説得力のあるものにする情報を足せるとスコアアップにつながります。
たとえば、「公共の場のライトアップ」に賛成という意見で、「観光客を呼び込める」という理由を上げるとします。そのとき、さらに「観光客が集まれば、周辺のお店やレストランが儲かる」といった一文を足すことができれば、より説得力のある文章となり、エッセイの評価を上げることができます。
接続詞、接続表現を使う
英検のライティングでは、文章の構成や流れがわかりやすく論理的であるかが見られます。
そこでおすすめしたいのが、接続詞、接続表現を使うこと。文章を適度に短くして、接続詞で繋いでいけば、わかりやすく論理的な文章になります。
またこのとき、賛成なら賛成で、終始同じ立場を主張していくこと。ひとつの論証として、反対意見を上げてそれに対しhowever(しかし)などで反論するという方法もありますが、これはかえってわかりにくくなることがあります。
2級では語数も限られていますし、自分の意見をbecauseなどで補足していく構成で論理的な文章をつくるのがポイントです。
語彙や文のパターンを変える
2級以上になると、語彙や表現のバリエーションも採点基準となります。そのため、ライティングの際は、できるだけ同じ語彙や表現をくり返さず、いい換えの言葉を使うということを心がけましょう。
これは、ボキャブラリーを増やす、新しい構文を覚えるということではなく(そのほうがいいかもしれませんが)、たとえば、manyをlots ofにするなど、簡単な言葉でも言い換えはできます。
つまり、解答のコツとして、同じ表現をくり返し使っていないかを見ながら、知っている別の言葉を当ててみるなどの工夫をすれば、スコアアップを見込むことができます。
まとめ
こちらでは、英検2級ライティングの問題と対策、そして解答のコツをご紹介しました。英作文を苦手とする方は少なくありませんが、きちんと対策をしたり、コツをつかんだりすると文章が思っている以上に書けるはず。
英検のライティングも例外ではありませんので、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。
短期で英語を話せるようになりたい方に
おすすめのスクールは「トライズ」
トライズは、日本人コンサルタントとネイティブコーチが専属でサポートしてくれる、英語コーチングスクール。レッスンは週3回確保される上に受け放題。マンツーマンの面談やメールで日々サポートも受けられて、他のスクールとは一線を画す本格的なプログラムになっています。
「短期間でどうしても英語が話せるようになりたい」という方には、おすすめのスクールです。
受講生のインタビューもご紹介します。
トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。