英語で英語を学ぶ方法3選!メリット・デメリットについても紹介
「英語で英語を学ぶ」という学習法は、英語力を飛躍的に伸ばす可能性を秘めている一方で、その具体的な方法や注意点を知らないまま始めてしまうと、かえって挫折の原因にもなりかねません。
しかし、ご安心ください。この学習法は、決して一部の上級者だけのものではありません。自分のレベルに合った正しい方法を選べば、初心者からでもその恩恵を十分に受けることができるのです。
この記事では、「英語で英語を学ぶ」とは具体的にどういうことなのか、その本質から解説します。
目次
そもそも「英語で英語を学ぶ」とは?
「英語で英語を学ぶ」とは、その名の通り、日本語を介さず、英語というツールだけを使って英語というスキルを習得していく学習アプローチのことです。
具体的には、英単語の意味を調べる際に和英辞典ではなく英英辞典を使ったり、文法のルールを英語で書かれた解説で学んだり、英語の質問に英語で答えたりすることを指します。
多くの日本人が慣れ親しんだ「日本語で英語を学ぶ」方法では、英単語や英文法をまず日本語に翻訳して理解します。
しかし、この方法では常に頭の中に「日本語への翻訳」というワンクッションが入るため、スピーキングやリスニングの速度が遅くなる原因にもなります。
「英語で英語を学ぶ」アプローチは、この翻訳のプロセスを意図的に排除し、英語を英語のままダイレクトに理解する思考回路、いわゆる「英語脳」を育てることを最大の目的としています。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、この学習法に慣れることで、より自然で実践的な英語運用能力が身につくのです。
【レベル別】英語で英語を学ぶおすすめの方法3選
英語で英語を学ぶおすすめの方法は以下の3つです。
- 【初級者向け】英英辞典の活用
- 【中級者向け】シャドーイング
- 【中級〜上級者向け】英語でのコンテンツ視聴
それぞれ詳しく見てみましょう。
【初級者向け】英英辞典の活用
英語学習の初心者にとって、まず挑戦してほしいのが「英英辞典」の活用です。知らない単語が出てきたとき、すぐに和英辞典で日本語訳を調べるのではなく、英英辞典で「その単語が英語でどのように説明されているか」を確認する習慣をつけましょう。
「英英辞典なんて、説明文が難しそう…」と心配になるかもしれませんが、心配は無用です。Oxford Learner’s DictionariesやLongman Dictionary of Contemporary Englishといった学習者向けの英英辞典は、基本的な約2000〜3000語の簡単な単語だけで定義が書かれています。
例えば、deliciousという単語を調べると、having a very pleasant taste or smell(とても心地よい味や香りがすること)といった平易な英語で説明されています。
このように、すで知っている簡単な単語を使って新しい単語のイメージを掴む練習を繰り返すことで、単語の持つ微妙なニュアンスを理解できるだけでなく、「英語を英語で考える」思考回路の基礎が築かれます。
まずは一日一単語からでも、この習慣を取り入れてみてください。
【中級者向け】シャドーイング
ある程度英語の基礎が固まってきた中級者の方に、絶大な効果を発揮するのが「シャドーイング」です。
シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、少し遅れて(1〜2語後ろを)影(シャドー)のように真似して発音するトレーニングです。
このトレーニングの目的は、単に発音を綺麗にすることだけではありません。ネイティブスピーカーが話す音声のスピード、リズム、イントネーション、そして英語特有の語順を、身体全体で覚え込ませることにあります。
聞こえてくる英語を日本語に翻訳している暇はないため、強制的に英語を英語のまま処理する脳の回路が鍛えられます。
最初はスクリプト(台本)を見ながら行い、慣れてきたら音声だけを頼りに挑戦してみましょう。教材は、自分の興味のある分野のニュースやTED Talks、ポッドキャストなどがおすすめです。
毎日10分でも続けることで、リスニング力が向上し、英語がスムーズに口から出てくる感覚を実感できるはずです。
関連記事:【無料あり】シャドーイング教材おすすめ(参考書やYouTube)10選【英会話・大学受験・TOEICに対応】
【中級〜上級者向け】英語でのコンテンツ視聴
英語力が中級から上級レベルに達したら、いよいよ「英語を学ぶ」段階から「英語で何かを学ぶ・楽しむ」段階へと移行しましょう。
これは、英語で英語を学ぶ学習法の最終形態とも言えます。
具体的には、自分の専門分野や興味のある趣味に関するコンテンツを、すべて英語で視聴・インプットするのです。
例えば、プログラミングに興味があれば海外のIT系YouTuberのチュートリアル動画を見たり、マーケティングを学びたければ海外大学が提供するオンラインコース(MOOCs)を受講したりします。
映画好きなら、日本語字幕をオフにして洋画を鑑賞するのも良いでしょう。
この段階では、あなたはもはや英語を「勉強」しているという意識すらありません。
純粋にコンテンツの内容に没頭しているうちに、その分野で使われる専門用語や自然な表現が、生きた知識としてどんどん蓄積されていきます。
楽しみながら、実践的な語彙力と高度なリスニング力を同時に手に入れることができる、最も効果的で持続可能な学習法です。
英語で英語を学ぶメリット
英語で英語を学ぶことには、多くの時間と労力をかける価値のある、計り知れないメリットが存在します。
第一に、英語の思考回路、いわゆる「英語脳」が最短距離で構築されることです。常に英語で考え、英語で理解する環境に身を置くことで、日本語に翻訳する癖が自然と抜け、英語の処理速度が格段に向上します。
第二に、ネイティブが使う自然な表現やニュアンスを直接吸収できる点です。日本語の教材や単語帳では、どうしても一対一の対訳になりがちで、本来の単語が持つ細かな意味合いが失われることがあります。
しかし、英英辞典や生の英語コンテンツに触れることで、文脈の中で生きた言葉の使われ方を学べるため、より豊かで実践的な語彙力が身につきます。
英語で英語を学ぶデメリット
多くのメリットがある一方、英語で英語を学ぶアプローチにはいくつかのデメリットや注意点も存在します。これを理解しておくことは、挫折を防ぐ上で非常に重要です。
最大のデメリットは、特に学習の初期段階において、理解に時間がかかり、効率が悪く感じられることです。
日本語で学べば5分で理解できる内容も、英語で学ぶと30分以上かかってしまうかもしれません。この進捗の遅さにストレスを感じ、学習意欲が低下してしまう可能性があります。
また、細かいニュアンスを誤解したまま覚えてしまうリスクも伴います。特に英語力がまだ不十分な段階では、自分の解釈が本当に正しいのかを判断するのが難しく、間違った知識が定着してしまう恐れがあります。
まとめ
今回は、「英語で英語を学ぶ」という学習法について、具体的な方法からメリット・デメリットまでを詳しく解説しました。
「英語で英語を学ぶ」とは、日本語を介さずに英語を直接インプット・アウトプットすることで、実践的な「英語脳」を育てるための強力なアプローチです。
この方法は、英語の思考回路を養い、4技能をバランスよく伸ばせる大きなメリットがある一方で、学習初期の効率の悪さや、誤解を生むリスクといったデメリットも存在します。
大切なのは、自分の現在のレベルと目的を見極め、無理のない範囲から始めることです。
時には日本語の力を借りながら、この記事で紹介した方法を一つでも試してみてください。あなたの英語学習が、より深く、より楽しいものになることを願っています。
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受講生のインタビューもご紹介します。


トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。