気づくの英語「notice」「realize」「recognize」の違いと使い分けを解説!
忘れ物をしたことに気づいた。気づいたら帰宅の時間になっていた。
このような、ふと何かを思い出したり、知ったりすることを「気づく」といいますが、英語ではnotice, realize, recognizeなどがこれにあたります。
しかし、この3つの単語には、それぞれ違った意味があり、はっきりとした使い分けがあるというのをご存じでしょうか。
こちらは、そんなnotice, realize, recognizeの違いをご紹介している記事です。例文を交えながら、ニュアンスや使い分けを詳しく解説していきたいと思います。
本記事でわかること
- notice, realize, recognizeの違い
- notice, realize, recognizeの使い方、使い分け
目次
「どのように気づいたか」で使う英語が違う
気づくとは、「ふと、思いがそこにいたること」を意味する言葉です。何かに注意が向いて、あることがわかったり、あることを知ったりすることを表します。
たとえば、「恋人が髪を切ったことに気づく」というように「違いがわかる」という意味もあれば、「忘れたことに気づいた」というように「はっと思い出す」という意味で使うこともできます。つまり、ふとわかったり、感じたりすること、全般を表す言葉です。
しかし、英語の場合は、「どのように気づいたか」で、使う言葉が変わってきます。たとえば「恋人が髪を切ったことに気づくとき」と「忘れもの気づくとき」では、その気づき方が異なるため、使用する英語も変わります。
後ほど詳しくご説明しますが、「どのように気づいたか」を説明する例を、こちらでいくつか上げてみましたので、ざっと目を通してみてください。
- 彼女が髪を切っていたことに気づいた = 見て気づく → notice
- 焦げ臭いのに気づいた = においで気づく → notice
- 会議の資料を忘れたことに気づいた = ふと気づく → realize
- 小学校の同級生だと気づいた = 見覚えがあって気づく → recognize
気づくの英語「notice」「realize」「recognize」の意味の違いと使い分け
「気づく」として使われる英語には、notice, realize, recognizeの3つがありますが、意味やニュアンスがそれぞれ異なり、「どのようにして気づいたか」によって、その使い方が変わってきます。
ここからは、notice, realize, recognizeの違いと使い分けについて、例文を交えながら詳しくご紹介していきたいと思います。
noticeの意味と使い方
noticeとは、「気づく、わかる、注目する」という意味になる言葉です。おもに視覚、聴覚といった、五感を通じて気づくことを表します。
たとえば『ロングマン現代英英辞典』では、以下のように定義されています。
if you notice something or someone, you realize they exist, especially because you can see, hear, or feel them「見ること、聞くこと、感じることができるという理由で、何か、もしくは誰かの存在に気づくこと」
このように、見たり聞いたりすることで、何かに気がつくことをnoticeといいます。たとえばヘアスタイルが変わったことに気づくときは、視覚によって気づいているので、noticeを使います。いくつか例文をみてみましょう。
- “I noticed someone had left their cellphone on the table.”
誰かがテーブルの上に携帯電話を忘れていることに気づいた。 - “We received the agreement, but I noticed the name of the company was misspelled.”
契約書を受け取りましたが、社名のつづりが間違っていることに気がつきました。 - “I noticed that she had a Spanish accent.”
彼女にスペイン語のアクセントがあることに気がついた。
ちなみにnoticeは、名詞で使うと、通知、通達、警告、予告、掲示といった意味になります。簡単にいうと「お知らせ」みたいな使い方をします。
- “The notice on the wall said, ‘Do not leave your belongings unattended’.”
壁のはり紙には「荷物を置いたまま離れないで」と書いてある。 - “Our business hours are subject to change without notice.”
予告なしに営業時間が変わることがあります。
realizeの意味と使い方
realizeは「悟る、気づく」という意味を持つ言葉です。はっきりわかるという意味があり、状況を頭のなかで理解することを表します。こちらも英英辞典を見てみましょう。
to know and understand something, or suddenly begin to understand it
「何かを知ること、理解すること、もしくは突然、理解を始めること」
このようにrealizeは、今まで知らなかったことにふと気がつくことを表します。
noticeとの違いは、知覚や聴覚などによって気づくのではなく、頭のなかではっと状況を理解するという点にあります。
- “I just realized I left my cellphone at the meeting room. ”
携帯電話を会議室に忘れたことにいま気がついた。 - “I didn’t realize that everyone else had left the office.”
みんな帰宅していたことに気づかなかった。 - “We didn’t realize how hard it was to accomplish the task.”
その仕事を終わらせるのがどんなに大変か知りませんでした。
recognizeの意味と使い方
recognizeは、「識別する、見覚えがある、見分けがつく」という言葉です。以前、見聞きしたものに気づくことを表し、覚えている、見たことがある、というような使い方をします。
to know who someone is or what something is, because you have seen, heard, experienced, or learned about them in the past
「過去に見たこと、聞いたこと、経験したこと、学んだことがあるという理由で、それが誰かもしくは何かがわかること」
recognizeはnoticeとおなじく、感覚で気づくことにも使えますが、使い分けのポイントとしては、以前、見聞きしたことがあるという点にあります。日本語の「見覚えがある」に近い言葉ですね。
- “I recognized Have we met somewhere before?”
あなたに見覚えがあります。以前どこかでお会いしたことがありませんか? - “I recognized her as soon as she came into the room. We went to the same school.”
部屋に入ってすぐ彼女だと気づきました。同じ学校に通っていたんです。 - “Do you recognize this invoice? It was sent by a company named ABC”
この請求書に見覚えはありますか?ABCという会社から送られたものですが。
またrecognizeには、「認める、受け入れる」という意味もあります。「事実であると認める」という意味で使われ、acknowledgeと似たような意味で使われます。
- “We recognize the situation has changed and must tack some action immediately.”
状況が変わっていることを認識しており、すぐに何らかの措置を講じないといけません。 - “The company refused to recognize its mistake.”
その会社はどうしても過ちを認めようとしなかった。
awareとの違いは?
awareは、noticeなどと同じく「気づく」という意味で使われます。しかしawareは、「知っている、わかっている、気づいている」というように、気づくというよりは、気づいているという状態を表す言葉です。
たとえば、I was aware of ~というと「~に気づいていた」という意味になります。これまでご紹介してきた、noticeやrealizeは、いままで知らなかったことに気づくという意味があるので、その点に大きな違いがあります。
- “We are aware that the shipment was supposed to arrive this morning.”
荷物が今朝届く予定だったのは承知しております。 - “I wasn’t aware that they had charged us this much.”
こんな額を請求されていたとは、知らなかった。
noticeとrealizeのどちらかで悩んだら
日本語にはnoticeとrealizeのような使い分けがなく、どちらも「気づく」という言葉が使われます。そのため、どちらを使えばいいか悩んでしまう言葉ですが、ほかの英語に置きかえるとわかりやすかったりします。
たとえばnoticeは、視覚や聴覚などの「感覚を通して気づくこと」ですので、何かを見る(see)、聞く(hear)、感じる(feel)という動作を置き換えることができます。
一方realizeは、「いまの状況を理解する」という意味があるので、知る(know)、理解する(understand)という言葉に置き換えられます。
これを使って、たとえば「彼がオフィスを出るのに気づいた」というようなときは、見る(see)を置きかえるほうが、知る(know)を使うより「気づく」の意味に近くなるので、noticeを使うと考えることができます。
- “I saw him leaving the office.” オフィスを出るのを見た。
- “I knew him leaving the office.” オフィスを出るのを知った(知っていた)。
同じく、「持ってきていないことに気づいた」というとき、「持ってきていないことを見た」ということはできませんが、”I knew I didn’t bring it.”「持ってきていないことを知った」というと、まったく意味がわからないことはないので、realizeを使うという判断ができます。
このように、もしどちらを使うべきか悩んだときは、see, hear, feelといった「五感」か、know, understandといった「理解」のどちらかを使ってみて、どちらがしっくりくるかを見るというのも、ひとつの方法です。
まとめ
こちらでは、notice, realize, recognizeの違いについて詳しくご紹介してきました。これらはどれも「気づく」という意味を持つ言葉ですが、どのように気づくかによって、使える言葉が変わってきます。
こちらで、もう一度おさらいするなら、noticeは「五感を通じて気づくこと」、realizeは「頭のなかで状況を理解すること」、recognizeは「以前、見聞きしたことがあるものに気づくこと」です。
本サイトでは、ほかにもさまざまな単語の使い分けをご紹介していますので、そちらもあわせてチェックしてみて下さい。
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トライズでの1年は、
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プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。