英語の「過去完了形」ってどう使う?「現在完了形」や「現在完了進行形」との違いも解説
「had + 過去分詞」という過去完了の形はご存じの方が多いのではないでしょうか?問題は、「それをどう使うの?」というところ。
実際、多くの方が過去完了形を使うべきところを、過去形などに置き換えてしまう傾向があります。ではなぜ、いつ過去完了を使うのかイマイチはっきりと分からないのか、原因を一緒に考えつつ、過去完了をマスターしましょう。
目次
過去完了形とは?
まずどの文法の教科書でも、以下の4点は必ず、過去完了の説明で押さえていると思います。
- 過去のある時点までの動作・状態の完了、あるいは結果を表すのに用いる
- 過去のある時点までの経験を表すのに用いる
- 過去のある時点までの状態の継続を表すのに用いる
- 過去のある時点より前の動作・出来事を表すのに用いる
過去完了「had + 過去分詞(PP)」は、
過去のある時点までの動作・状態の完了、あるいは結果を表す
例)The bus had already gone before they got to the bus stop.
彼らがバス停に着く前に、バスはもう行ってしまった。
過去のある時点までの経験を表す
例)He had never flown until he was eighteen years old.
彼は18歳になるまで飛行機で飛んだことがなかった。
過去のある時点までの状態の継続を表す
例)She had been at her friend’s house before she went to a supermarket.
彼女はスーパーに行く前には友達の家にいた。
過去のある時点より前の動作・出来事を表す
例)She did not speak to me until I had finished my tea.
彼女は私が紅茶を飲み終わるまで私に話しかけなかった。
語り手が話した時点を現在に据えて、過去のある時までの上記の点(結果、経験、継続、完了)を伝えたい時に用います。
これだけ聞くと、あまり難しく感じないかもしれません。しかし実際使うとなると、「これは過去形じゃダメなの?」など、慣れないうちはちょっと混乱しますよね。
例えば上の例文(3)、「彼女はスーパーに行く前は友達の家にいた」を英訳する際、〝She was at her friend’s house before she went to a supermarket.” じゃダメなの?と思ったりしませんか?過去完了のルールは簡単に覚えられても、実際に使用する際には過去完了を使うかどうか迷ってしまう。ではなぜ、このような混乱が起こるのでしょうか?
そもそも日本語には過去完了形がない?
混乱の原因は英語と日本語の文法の違いにあります。英語の過去完了形「have + 過去分詞」に対応する日本語の時制表現が存在しないために、2つの言語を変換するときに混乱が生じます。
和訳するときには日本語で表現しにくいなどの難しさを感じますし、英訳するときには日本語の時制表現をそのまま英語での表現に採用してしまうという間違いをおかしてしまうことがあります。
現在完了進行形、現在完了形、過去完了形の違い
それでは、過去完了形の用法を、他の時制と比べてみましょう。
過去完了形
私たちは過去に起こったことについて話をすることがあります。
- Sarah arrived at the party.
ここを話のスタートポイントとして、これよりも以前に起こったことを話すときには過去完了形を使用します。
- When Sarah arrived at the party, Paul had already gone home.
現在完了形は、現在にもつながっている過去を表現していますが、過去完了形は、過去のある時点までのことを表現しており、現在との繋がりはありません。
- 現在完了)Who is that woman? I’ve never seen her before.
- 過去完了)I didn’t know who she was. I’d never seen her before.
過去形と完了形を比べると次のようになります。
- 過去形)Kate wasn’t at home when I phoned. She was at her mother’s house.
- 完了形)Kate had just got home when I phoned. She had been at her mother’s house.
現在完了形
たった今起こったことを伝えます。通常新しい情報です。
(I’ve cut my finger!)
現在完了形を使う際、現時点との繋がりがあります。過去の行動が現在の結果となっています。
(Where’s your car? I have parked in a parking.)
現在完了はJust, already, yetと一緒に利用できます。
gone (to)とbeen (to )に違いはありません。
(He has gone to France. / She has been to France.)
過去から現在まで継続している期間について話をする際に使用します。
(Have you been to Japan?)
現在完了はtoday/this evening/this yearなど、話している時点で、まだその期間が終了していない場合に使用します。
(Have you had a holiday this year yet?)
初めてのことについて話すときに使います。
(He has never driven a car before)
現在完了進行形
最近終了したことがら、またはたった今終了したことがらを表します。
(It has been raining.)
過去のある時から現在まで続いてきた動作、出来事を表します。今後も続くことを暗示する場合も、直前に終了したことを表す場合もあります。
(She’s been playing since she was eight.)
動作をメインで表現し、その動作が終わったかどうかは問題にしない場合に使用します。
(She has been painting the ceiling./現在完了では、動作が終了したことをメインで表現します。She has painted the ceiling.)
どのくらいの期間かをメインで表現する際に現在完了進行形を使用します。
(They’ve been playing tennis since 2 O’clock/量や数、回数を話題にする際には現在完了を使用します。Lisa has written ten letters today. )
Know/like/believeなどは、現在完了進行形では使用しません。
まとめ
過去完了形は日本語にはない概念のため、一見学びにくい英文法です。しかし、時制のルールに当てはめて使い所を覚えさえすれば容易に理解することができます。
現在完了形と現在完了進行形、過去完了形の違いをまずは理解し、実際にスピーキングで使い方を学べばより理解も深まるはずです。
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英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。