「寛大な」の意味を持つ英語「tolerant」と「generous」の違い!例文を交えて解説
英語でもよく使われることばで、これらを意味する単語にはtolerantとgenerousがあります。どちらも寛容な、寛大なという意味で使われますが、この2つの単語の意味は、わりとはっきり異なります。
こちらは、そのtolerantとgenerousの違いを詳しく解説をしている記事です。例文を交えてわかりやすく説明していきます。
本記事でわかること
- tolerantとgenerousの違い
- tolerantとgenerousの使い方
- tolerantとgenerousの類義語
目次
寛容、寛大の英語は?
tolerantとgenerousには、どちらも寛容な、寛大なという意味があります。そのため寛容、寛大という言葉を使おうとしたとき、どちらの単語を使うべきかわからなくなってしまいますね。
そもそもこの寛容、寛大という言葉にも、その違いが不確かなところがありませんか。そこでまずは、日本語における寛容と寛大の違いを見てみましょう。
寛容と寛大の違い
寛容とは、相手を受け入れ、許すさまをいいます。他の人のミスや欠点を責めず、そのまま受け入れるという態度にあります。
対する寛大とは、度量が大きく、相手をむやみに責めないさまをいいます。他の人のミスや欠点に対しても心の広い様子にあります。
これらの違いは、寛容が他人を許すという様子に対し、寛大が心の広いという様子に焦点を当てている点にあります。「そういうこともあるし大丈夫だよ」という許す態度か「そんなの全然大丈夫だよ」と度量が大きいため気にも留めない態度、といったところでしょうか。
- 寛容とは、相手を受け入れ許すさま
- 寛大とは、度量が大きく相手をむやみに責めないさま
tolerantとgenerousの違い
寛容と寛大の違いがわかったところで、ここからはtolerantとgenerousの違いを見ていきましょう。どちらが寛容に近くて、どちらが寛大に近いなどがあるのでしょうか。
tolerantの意味とニュアンス
はじめにtolerantの意味をご紹介します。英日辞書ではtolerantは下のように定義されます。
tolerant [形]
1.耐える、耐性がある
2.寛容な、寛大な、懐が深い
続いて、英語辞典を見てみましょう。オックスフォード英語辞典によると、tolerantは以下のように定義されます。
tolerant [adjective]
1. tolerant (of/towards somebody/something) able to accept what other people say or do even if you do not agree with it
他の人が言ったことやしたことを、たとえ同意しなくとも受け入れることができる
2. tolerant (of something) (of plants, animals or machines) able to survive or operate in difficult conditions
(植物、動物、機械など)厳しい状況のなかで、生き残るもしくは動くことができる
これらを見てみると、tolerantには「耐える、受け入れる」というニュアンスが含まれているのがわかりますね。つまり、理解を持って受け入れる寛容さを表すのがtolerantです。
- tolerateは、理解を持って受け入れるという意味を持つ
- 日本語の寛容にどちらかといえば近い
generousの意味とニュアンス
続いてgenerousの意味とニュアンスをご紹介したいと思います。英日辞書ではgenerousは以下のように定義されます。
generous [形]
1. 気前の良い、惜しみない、物惜しみしない
2. 寛大な、寛容な、度量の広い
3. たくさんの、豊富な
4. 芳醇な、芳香のある
続いて、英語辞典を見てみましょう。オックスフォード英語辞典によると、generousは以下のように定義されます。
generous [adjective]
1. giving or willing to give freely; given freely
惜しみなく与える、快く与える
2. more than is necessary; large
必要以上に多い、大量
これらの定義を見てみると、generousには「与える、たくさん持っている」というニュアンスがあるのがわかりますね。つまり、惜しみなく与える寛大さを表すのがgenerousとなります。
- generousは、惜しみなく与えるという意味を持つ
- 度量の広いという意味で、寛大に近い使いことば
以上をまとめると、tolerantが理解を持って受け入れるという心の広さに対し、generousは与えることでの心の広さを表すことばということになります。
- tolerantは、理解を持って受け入れること
- generousは、惜しみなく相手に与えること
tolerantとgenerousの例文
tolerantとgenerousの違いがわかったところで、ここからは実際に例文を見ながら、その使い方を見ていきたいと思います。
tolerantを使った例文
まずは、tolerantを使った例文を見ていきましょう。tolerantは、実際に同意はしていないことでも理解を持って受け入れるというニュアンスがありましたね。
- My boss was very tolerant even though I made a lot of mistakes in the spreadsheet.
私の上司は、スプレッドシートに私のミスがたくさんあったにもかかわらず、寛容でした。
また状態だけでなく、事ものに対して寛容を使うことも可能です。そのときは、ofやtowardといった語句を後ろにつけます。
- My boss was very tolerant of my mistakes in the spreadsheet even though there were many of them.
たくさんあったにもかかわらず、私の上司はスプレッドシートの私のミスに対して寛容でした。
そのほかtolerantは否定文でも使うことができます。否定文では、寛容になれない = 耐えられないという意味で使用されます。また、intolerantという単語がありますがnot tolerantとおなじ意味です。
- My wife is not tolerant(= intolerant)of me smoking inside the house.
妻は家の中でタバコを吸う僕が許せないんですよ。
ちなみに、be tolerant ofはtolerate(動詞)に置きかえて使うこともできます。
- I can not tolerate(= be tolerant of)the client anymore. They are always late and make excuses all the time.
あのクライアントには我慢ならない。いつも遅れては言い訳ばかりしている。
generousを使った例文
続いてはgenerousを使った例文を見てみましょう。generousは相手に惜しみなく与えるというニュアンスがありましたね。
- They were generous to offer free consultation.
彼らは気前よく無料相談を申し出てくれた。 - Thank you very much for your generous
惜しみない貢献をいただき誠にありがとうございます。
またwithを後につけることで、その対象を惜しまない=その対象に寛大であるといった表現ができます。
- What makes the company strong is that they are generous with investing time and money on their employees.
その会社が強いのは、従業員に惜しみなく時間とお金を投資しているからだ。
generousを否定文で使用する場合は、出し惜しみをする = 不親切、けちといった意味となります。またおなじ意味となることばにungenerousがあります。
- He is not generous(ungenerous)and never gives us any help.
彼は不親切で、手伝ってくれたことが一度もない。
tolerantとgenerousをおなじ文章で使うと
tolerantとgenerousの意味やニュアンスの違いを説明してきました。わりとはっきりとした違いが見えてきましたね。
こちらではまとめとして、おなじ文章でtolerantとgenerousを使ったときの意味の違いを見てみたいと思います。
- She was very tolerant to give up her seat to the stranger.
- She was very generous to give up her seat to the stranger.
上の文書を日本語にするとどちらも「彼女は寛容(寛大)だったので、知らない人に席を譲った」となります。しかし、ニュアンスとしてはtolerantは「理解を持って席を譲った」のに対し、generousは「喜んで(進んで)席を譲った」となります。
つまり、「まあ仕方がないか」という感じで席を譲った女性と、「ぜひ座って下さい」という感じで譲ってあげた女性が浮かぶような場面ですね。
tolerantとgenerousの類義語
最後に、tolerantとgenerous似たような場面で使われる類義語をいくつかご紹介したいと思います。意味が異なりますが、似たように使われるため混同しやすくもある言葉です。
lenient
lenientとは、情け深い、大目にみる、寛大なという意味を持つ言葉です。使いわけとしては、犯罪や法律、規則に対して寛大なときに使います。lenient with curfew(門限に関して甘い)というように、規則やルールを大目にみるといった使い方をします。
- The police officer was lenient with female drivers for a traffic violation.
その警官は交通違反において、女性の運転手には甘かった。
forgiving
forgivingとは、寛大な、寛容なという意味を持つ言葉です。動詞のforgive(許す)からきた形容詞で、人の過ちなどを許すときに使います。tolerantに近い言葉ですが、tolerateは相手の言動に理解をしめす寛容さ、forgivingは相手が取った言動を許すという寛容さを表します。
- The press was more forgiving of the politician’s scandal than the public.
政治家のスキャンダルに対して、国民よりマスコミの方が寛容だった。
charitable
charitableは、気前がいい、惜しみない、寛大なというgenerousと似た意味を持つ言葉です。charity(慈善、チャリティー)からきた形容詞で、自分より持っていない人に惜しみなくわけ与える様子、もしくは態度をいいます。また、偏見に対して寛大な判断をするといった用法もあります。
- We should be chartable and think it was just an honest mistake.
寛大になって、あれはただのミスだと考えるべきだ。
liberal
liberalとは、自由を認める、進歩的なという意味を持つ言葉です。自分とは異なる相手の意見や振る舞いを理解しようとする様子で、寛容な、寛大なという意味を持ちます。より政治的、社会的な意味合いが強い言葉です。
- The company is quite liberal and allow employees to have a lot of freedom.
その会社はかなり寛大で、社員に多くの自由を与えている。
まとめ
こちらでは、日本語の寛容、寛大にあたる英語をご紹介しました。こちらでご紹介したtolerantやgenerousのように日本語ではおなじ意味でも、実際はニュアンスや用法が異なる言葉はたくさんあります。
そのため、できれば英英辞典も使いながら、言葉の意味やニュアンスをおさえていけるとより効果的な学習ができるのではないでしょうか。
英単語の使い分けや、よりネイティブに近い表現を学びたいという方はネイティブレッスンがついている英語コーチングスクールがおすすめです!特に「トライズ」では、担当のコンサルタントとネイティブコーチがサポートしあなたの英語力をしっかり伸ばします。
短期で英語を話せるようになりたい方に
おすすめのスクールは「トライズ」
トライズは、日本人コンサルタントとネイティブコーチが専属でサポートしてくれる、英語コーチングスクール。レッスンは週3回確保される上に受け放題。マンツーマンの面談やメールで日々サポートも受けられて、他のスクールとは一線を画す本格的なプログラムになっています。
「短期間でどうしても英語が話せるようになりたい」という方には、おすすめのスクールです。
受講生のインタビューもご紹介します。
トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。