英語スピーキング能力テストVersantとは?試験の信頼性やTOEICとの違いを解説
ビジネス英語の能力を測るテストといえば、「TOEIC」が有名です。しかし、TOEICはスピーキング力を評価するテストではないため、「TOEICでは高得点が取れるけれど英会話は苦手」という人は珍しくありません。
純粋に「英語で話す力」を測りたい場合は、「Versant」テストのほうがおすすめです。本記事では、Versantの概要や信頼性、TOEICとの違いについて、詳しく紹介します。
目次
Versantとは?
Versant(ヴァーサント)とは、ロンドンに本部を置く世界最大規模の教育サービス会社Pearson社が開発した英語リスニング&スピーキングテストです。
その特徴は、日常的に話される口語英語において、聞かれたことに瞬時に返答できるリスニング力やスピーキング力を測るものであること。Pearson社の高度な自動言語認識システムを使って作られているため、日時や場所を問わず簡単に受験でき、短時間で結果を知ることができます。
大手のグローバル企業やアメリカ国防総省、オランダ移民局などの政府機関・団体が、英語力の測定に採用しており、ビジネス英語を測る指標として信頼度の高いテストです。
Versantテストの内容
Versantテストは、アプリまたはウェブで受験できます。受験料は5,400円程度で試験時間は約17分、問題数は63問で、出題内容は以下の通りです。
- パートA:音読:8問
- パートB:復唱:16問
- パートC:質問に答える:24問
- パートD:文の構築:10問
- パートE:話の要約:3問
- パートF:自由回答式質問:2問
すべて、「ネイティブスピーカーが話す音声(録音)を聞いて、即座に英語で応答する」力を試します。
Versantテストの回答は、コンピューターの自動採点システムで採点されるので、数分後には結果を確認できます。結果は総合スコアと発音、流暢さ、語彙、文章構文の4つの分野別スコアがそれぞれ20〜80点で評価され、5ページに及ぶ詳細なレポートが出されます。
レポートには、現在身に付いている英語力の詳細のほか、さらに英語力を伸ばすにはどうすればいいかといったアドバイスが書かれています。
Versantの信頼性は?
VersantはTOEICや英検と比べると受験者数も知名度も低い試験です。また英検2次試験では面接官が採点をするのに対し、Versantでは、AIが自動採点をします。
これらの理由から「Versantって信頼できる試験なの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで、Versantの信頼性に関する情報やデータをまとめました。
Versantは、世界100ヵ国以上で年間延べ150万人以上の方が受験しています。一方2020年度のTOEIC総受験者数は169万人、2020年度英検の志願者数は370万人となっています。
英検は小学生も多く受験する試験なので志願者数が多くなっていますが、英検やTOEICといったメジャーな試験と比較しても特別受験者数は少なくないことが分かります。
またVersantのAIによる自動採点は、人間の採点とほとんど差がありません。以下の表はAIの採点と人間の採点の差を数値化したものです。「1」が全く差がない状態で、全体で「0.97」とほとんど差がないことが分かります。
(出典:Versant English Test Test Description and Validation Summary)
Versantの受験者数は上記の表からも、Versantは信頼性のある試験でアルことが分かります。
VersantとTOEICの違い
VersantとTOEICは、どちらもビジネスで通じる英語力を測る試験として広く普及しています。そのため、試験の性格も似ていると思われがちですが、必ずしもそうではありません。
VersantとTOEICには、以下3つの違いがあります。
- 測る能力
- 受験環境
- 結果が出るまでの期間
それぞれ詳しく見ていきましょう。
測る能力
TOEICは、広い意味での「英語能力」を測るための試験で、実践的な会話能力だけを測っているわけではありません。そのため「TOEIC Listening & Reading Test」は、スピーキングが苦手でも高得点を取ることが可能であり、TOEICの点数が高いことは、必ずしも英語でのコミュニケーション力が高いことを意味しません。
一方Versantは「聞く→理解する→話す」というプロセスを通して、純粋に実践的なコミュニケーション能力だけを問う試験になっています。点数の高低と英語でのコミュニケーション力の「ある/なし」は、ほぼ一致します。
つまりVersantでの高得点は、スピーキング力の高さに直結します。
受験環境
TOEICは開催される日時が決まっています。よってテストを受けるには、あらかじめ希望の日時に申し込み、当日会場まで足を運ばなければなりません。
一方Versantは、事前に受験料を振り込みさえすれば、アプリまたはウェブを使って自分の好きなときに試験を受けられます。
結果が出るまでの期間
TOEICの結果は10〜990点で表され(TOEIC Listening & Reading Testの場合)、結果は試験の約3週間後からウェブ上で見ることができ、30日以内に郵送でも届きます。
スコアシートには項目(対応パート)別に正答率が示され、弱点がわかるようになっているほか、同等程度のスコアを取る平均的な受験者の特徴も書かれています。
Versantは、受験した数分後には、ウェブ上でスコアレポートを見ることができます。
純粋な英語コミュニケーション能力を測りたいならVersantがおすすめ
TOEICがリーディングやリスニングを通じて英語のコミュニケーション能力を測っているのに対し、Versantはより実践的な「英語で受け答えする能力」だけを問う構成になっています。語彙やリーディングなどを含めた総合的な英語力を測りたいときはTOEIC、純粋な英語でのコミュニケーション能力を測りたいときはVersantと、目的に応じて使い分けるといいでしょう。
特にVersantは、点数アップそのものを目標とするのではなく、定期的に受験して学習成果を測る指標とするのがおすすめです。目安として45点前後あれば、「思っていることのすべてを英語で表せるわけではないが、英語を使ってビジネスは可能。日常生活には困らない」レベルということになります。「英語」ではなく「英会話」の習得を目指すなら、コミュニケーション能力も測れるVersantがおすすめです。
コーチング英会話のトライズでは、Versantを英語力を測る指標として取り入れております。Versantを利用し英語力の伸びを実感しながら英語学習をコーチングしてもらいたいという方はトライズに相談してみてください。
短期で英語を話せるようになりたい方に
おすすめのスクールは「トライズ」
トライズは、日本人コンサルタントとネイティブコーチが専属でサポートしてくれる、英語コーチングスクール。レッスンは週3回確保される上に受け放題。マンツーマンの面談やメールで日々サポートも受けられて、他のスクールとは一線を画す本格的なプログラムになっています。
「短期間でどうしても英語が話せるようになりたい」という方には、おすすめのスクールです。
受講生のインタビューもご紹介します。
トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。