【完全版】英検準1級のレベル・勉強方法・合格率・合格点まとめ
本記事では、英検準1級の合格に必要な以下の情報を、1つずつ丁寧にまとめています。
- 英検準1級のレベル
- 英検準1級の合格率と合格点
- 英検準1級の試験内容
- 英検準1級の勉強方法
この記事で解説する内容を一通りチェックすれば、英検準1級に関する情報収集は十分です。スムーズに英検準1級対策へと移れますよ。
英検準1級を受験する方や受験を迷っている方は、ぜひこのページをお気に入りやブックマークに登録して、気になる時にすぐアクセスできるようにしておくと良いですよ。
目次
英検とは?
はじめに英検とは何か、簡単にご説明したいと思います。
英検とは、日本英語検定協会が実施している英語力テストです。正式名称を「実用英語検定」と言い、略して英検と呼ばれています。
検定ということでそれぞれ級があり、その級に合格することで資格が与えられます。受けることのできる級は7つあり、難しいほうから順に、1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級となっています。
受験者は年間300万人を超えるなど、国内での人気も高いです。また文部科学省後援ということで、たくさんの企業がこの資格を採用しています。
そのほか、入試の優遇や単位認定として扱う学校も多いので、英検を受験しようという学生の方も多いのではないでしょうか。
英検の概要をまとめると以下の通りです。
- 英検とは、日本英語検定協会が実施している英語検定
- 試験を受けて合格すると資格がもらえる
- 英検には、1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の7つがある
- 就職、転職、海外留学、入試の優遇、単位認定などで活用できる
英検の試験概要についてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:英検とは?試験概要や各級のレベルを解説!
英検準1級のレベル
試験対策は、試験の難易度を把握することから始まります。
まずは英検準1級がどのくらいのレベルなのかを、以下3つの観点で紹介します。
- 英検公式によるレベルと評価
- 審査基準
- TOEIC・TOEFL・IELTSと比較したレベル
それぞれ詳しく解説します。
英検公式によるレベルと評価
はじめに、英検(日本英語検定協会)によるレベルと評価をみてみましょう。
英検によると準1級は、「社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる」レベルとのことです。
学業でいうと、大学中級レベルにあたるとしています。公式サイトであげられている目安はこちらになります。
習得目標 | リーダー(品格)の英語
l ライティング、スピーキングを含む4技能の総合力を測定 |
推奨目安 | l 大学中級程度 |
出題目安 | l エッセイ形式の実践的な英作文の問題が出題される
l 「実際に使える英語力」の証明として高く評価されている |
そのほか、英検準1級があると、入試優遇や単位認定、教員採用試験の優遇や、海外留学の際、英語力の証明として使うことができるとされています。
また、英検2級以上を取得していると、採用などで英語力を十分アピールできるとして、ビジネスシーンでも活用できる資格としています。
英検準1級は……
- 社会生活で求められる英語を十分理解し、使用できるレベル
- 大学中級レベル
- 「実際に使える英語力」として高く評価されているレベル
- 入試や採用試験などでも優遇されるレベル
審査基準
英検準1級では、読む、聞く、話す、書くの4つの技能を測定します。そして各技能には、審査基準があります。
ここでは、日本英語検定協会が公開している英検1級・準1級・2級の審査基準をまとめました。
他の級の審査基準と比較することで、英検準1級のレベルのイメージが湧くはずです。
読む
1級 | 社会性の高い幅広い分野の文章を理解することができる。 |
準1級 | 社会性の高い分野の文章を理解することができる。 |
2級 | 社会性のある内容の文章を理解することができる。 |
聞く
1級 | 社会性の高い幅広い内容を理解することができる。 |
準1級 | 社会性の高い内容を理解することができる。 |
2級 | 社会性のある内容を理解することができる。 |
話す
1級 | 社会性の高い幅広い話題についてやりとりすることができる。 |
準1級 | 社会性の高い話題についてやりとりすることができる。 |
2級 | 社会性のある話題についてやりとりすることができる。 |
書く
1級 | 社会性の高い幅広い話題についてまとまりのある文章を書くことができる。 |
準1級 | 社会性の高い話題についてまとまりのある文章を書くことができる。 |
2級 | 社会性のある話題について書くことができる。 |
TOEIC・TOEFL・IELTSと比較したレベル
続いては、英検準1級がどのくらいのレベルか、他の英語資格試験と比べながら見てみましょう。
後ほどご説明しますが、英語力テストにはCEFRという国際標準規格があり、そのCEFRを使えば、ほかのテストと英検準1級のレベルを比べることができます。
英検準1級はCEFRでいうと、B2にあたるレベルです。そして、このレベルを他の英語資格試験に換算すると以下のようになります。
CEFR | 英検 | TOEIC L&R | TOEFL iBT | IELTS |
C1 | 1級 | 945~990 | 95 | 7~7.5 |
B2 | 準1級 | 785~940 | 72 | 6~6.5 |
B1 | 2級 | 550~780 | 42 | 5~5.5 |
A2 | 準2級 | 225~545 | – | – |
CEFRをもとにすると英検準1級は、TOEICでいうと785点〜、TOEFLでは72〜、IELTSでいうと6〜6.5にあたります。ちなみに、CEFR B2のレベルは以下の通りです。
- 自分の専門分野の技術的な議論ができる
- 抽象的、具体的な話題でも、複雑な文章の内容を理解できる
- ネイティブと普通にやり取りができる
- 幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる
関連記事:CEFR B2のレベルはどのくらい?日本人割合や英検・TOEICへの換算まとめ
英検準1級の合格率と合格点
これまで、英検準1級のレベルについてご紹介しました。続いては、英検準1級の合格率と合格点についてご紹介したいと思います。
合格率
英検は、2016年から英検の合格率を発表していません。
そのため、現在の正確な数字は分かりませんが、こちらでは2016年のデータをもとにした合格率をご紹介します。
2016年に発表されたプレスリリースによると、準1級の受験者は12,285人、そのうち合格した人は、受験者の16%となっています。2015年は13%となり、合格率の目安としては10%〜20%と考えるといいかもしれません。
この数値は一見すると少ないですが、難易度の上がる1級の合格率は、29%と高くなっています。また英検2級は24%ということで、準1級より合格率が高くなっています。この数値からみると、準1級は、英検を学習している人がぶち当たる壁のような級かもしれませんね。
英検CSEスコアで見た合格点
2016年より英検は、「英検CSEスコア」というスコアを採用しています。英検CSEスコアとは、先ほどちらりとご紹介したCEFRをもとにつくられた指標です。簡単にいうと、英検の結果をスコアにした数字になります。
英検CSEスコアには、1級は2028点、2級は1520点というように、合格点が設定されています。そして、その合格点をクリアすることで、資格を得られるという仕組みです。
合格点は、各級でことなり、英検準1級は一次試験で1792点、2次試験で512点以上のスコアを取る必要があります。こちらでは、1級から5級までの合格点をまとめていますので、参考までにチェックしてみてください。
■ 各級の合格基準スコア(満点)
級 | 一次試験(R・L・W) | 二次試験(S) | 合計 |
1級 | 2028点(2550満点) | 602点(850満点) | 2630点(3400点) |
準1級 | 1792点(2250満点) | 512点(750満点) | 2304点(3000点) |
2級 | 1520点(1950満点) | 460点(650満点) | 1980点(2600点) |
準2級 | 1322点(1800満点) | 406点(600満点) | 1728点(2400点) |
3級 | 1103点(1650満点) | 353点(550満点) | 1456点(2200点) |
4級 | 622点(1000満点) | – | 622点(1000点) |
5級 | 419点(850満点) | – | 419点(850点) |
英検準1級の試験内容
英検準1級は、入試や就職などで優遇されるようなレベルの高いテストです。
TOEICになじみのある方なら、スコア785点以上とかなり高いレベルだとおわかりになると思います。こちらでは、そんな英検準1級の試験内容についてご紹介したいと思います。
試験内容
英検準1級は、一次試験と二次試験とがあり、一次試験に合格すると、二次試験を受けられるという仕組みになっています。
一次試験は、リーディング、リスニング、ライティングの3技能があり、リーディングとライティングがあわせて90分、リスニングが30分で行われます。
二次試験はスピーキングで、8分くらいの個人面談で行われます。
家庭、学校、職場、地域といったシーンを想定した問題が出され、題材は、社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、テクノロジー、ビジネスなど、幅広い分野から出題されます。
二次試験のスピーキングでは、より社会性の高い分野が扱われ、イラストを見てのナレーションや、自分の意見を説明するといった内容になります。
■ 一次試験(筆記90分、リスニング約30分)
技能 | 形式 / 問題数 | 解答形式 |
リーディング | 短文の語句、空所補充 / 25問 | 4肢選択 |
長文の語句、空所補充 / 6問 | 4肢選択 | |
長文の内容、一致選択 / 10問 | 4肢選択 | |
ライティング | 英作文 / 1問 | 記述式 |
リスニング | 会話の内容、一致選択 / 12問 | 4肢選択 |
文の内容、一致選択 / 12問 | 4肢選択 | |
Real-Life形式の内容、一致選択 / 5問 | 4肢選択 |
■ 二次試験(面接8分)
技能 | 形式 / 問題数 | 解答形式 |
スピーキング | 自由会話 | 個人面接 |
ナレーション / 1問 | ||
イラストについての意見 / 1問 | 個人面接 | |
トピックについての意見 / 2問 | 個人面接 | |
社会性のある意見 / 1問 | 個人面接 |
公式サイトでは、過去1年分の「準1級の過去問・対策」が掲載されていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。
また英検準一級の合格には単語力が必要です。以下の記事におすすめの単語帳をまとめておりますのでご覧ください。
1級、準1級、2級の問題の違い
英検1級、準1級、2級で扱われる題材は、それほど大きく変わりません。
日常生活にかかわるものから学術的なもの、ビジネスに関する分野まで、幅広い問題が出題されます。
ただし、問題数とボリューム、そして内容の難しさが、各級によって変わってきます。たとえばリーディングだと、読む文章が長くなり使われる単語のレベルも上がります。またライティングでは、級があがるにつれ、使うべき単語数というのが80〜100語、120〜150語、200〜240語と多くなっていきます。
スピーキングに関して言うと、どれも自分の意見を問われる内容となりますが、トピックがかなり難しくなります。たとえば2級だと、子供の育て方というような身近なことが問われますが、1級になると、国連は、国際政治でどのような立場にあるべきかといった、社会性の高い意見が問われるようになります。
英検2級のレベルや問題については以下の記事にまとめております、英検2級を受験予定の方はご覧ください。
関連記事:英検2級のレベルはどれくらい?難易度や合格率を詳しく解説!
このように、級があがるにつれ、問題のボリュームや内容の難しさに差がでてくるので、それぞれの級の対策が必要になります。
- 扱われる題材は大きくは変わらない
- ただ問題数、ボリューム、内容の難しさが大きく異なる
- 問題で指定される内容も変わるので、対策が必要
英検準1級取得のための勉強方法
英検準1級取得のための勉強方法を以下の順序で解説します。
- 単語・熟語
- 文法
- リスニング
- リーディング
- ライティング
- スピーキング
それぞれ詳しく見てみましょう。
単語・熟語
英検準1級の筆記大問1では、25問中21問程度が単語力を問う問題です。
英検準1級の単語・熟語対策では、単語帳を1冊購入して、その中に収録されている単語を全て覚える勢いで学習をしましょう。
おすすめは「英検準1級 でる順パス単 」です。
英単語の覚え方については、以下の記事で詳しくまとめています。
関連記事:【超簡単】英単語の勉強方法5ステップとコツ3つ【大学受験を控えた高校生〜社会人まで】
関連記事:英検でる順パス単の概要や効率的な使い方を紹介【アプリも】
文法
英検準1級では、中学〜高校レベルの文法知識が必要です。
英検準1級受験者の多くは、中学・高校文法の大半を理解できているのではないでしょうか。しかし例えば関係代名詞など、いくつか中途半端な理解のまま放置してしまっている単元があるはずです。
そういった単元を見逃すことなく、1つ1つ学び直しましょう。
文法はややこしいので、「あとで良いか」と先延ばしにしたくなる気持ちも分かります。そして単語学習と比べると、それほど大きなスコアアップにも繋がりません。
しかしそこで手を抜かず、1単元ずつ確実に片付けていくことが、英検準1級の合格に繋がります。
英検準1級は大学中級レベルですので、以下の大学受験用の文法書の中から、1冊購入して手元に置いておくと良いでしょう。
関連記事:大学受験英語の英文法対策におすすめの参考書ランキング5選
リスニング
英検準1級のリスニング対策では、聞き取れない箇所を見つけ、そこを聞き取れるようにする作業が必要です。
この繰り返しで、リスニングにおいて聞き取れないと感じる箇所が少しずつ減っていきます。
どこが聞き取れてどこが聞き取れていないかを明らかにするためには、ディクテーションという勉強法がおすすめです。ディクテーションでは、聞き取った音を文字に書き起こすことで、聞き取れている箇所と聞き取れなかった箇所が明確になります。
ディクテーションについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:ディクテーションとは?やり方や効果、シャドーイングとの違いを解説
リーディング(長文読解)
英検準1級の長文読解を攻略するためには、速読力が欠かせません。
速読力をつけるためには、返り読みをしない力や語彙力をつけることと、多読が大切です。
英語を速読するコツについては、以下の記事でまとめています。
ライティング
英検準1級のライティングでは、以下の構成に沿って文章を作成しましょう。
- 意見
- 理由1
- 具体例1
- 理由2
- 具体例2
- 結論
また英検のライティングは減点方式なので、確実に合っていると言える表現だけを使って文章を作る癖をつけておきましょう。
英検準1級のライティング対策には「最短合格! 英検準1級 英作文問題完全制覇 」がおすすめです。
英検準1級のライティングについては、以下の記事でも詳しくまとめています。
関連記事:【3級・準2級・2級・準1級・1級】英検ライティングの書き方級別まとめ
スピーキング
英検準1級のスピーキングでは、物事を論理立てて話す能力が求められます。
ニュースを見たときなどに抱く自分の意見を、瞬間的に英語に翻訳する癖をつけておきましょう。そうすることで、英検準1級のスピーキングにも臨機応変に対応できるようになります。
またライティングと同じように、英語で何と言うか分からない場合はより簡単な表現に置き換える能力が求められます。
まとめ
こちらでは、英検準1級のレベルについていろいろとご紹介してきました。
英検準1級は、入試や就職などで優遇されるような高いレベルの資格ですので、取得には英語力はもちろん、きちんとした対策も必要です。
また準1級からレベルがぐっと上がるという声もあるので、取得できると大きな自信につながるはずです。
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受講生のインタビューもご紹介します。
トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。