ラーニングピラミッドとは?概要や英語学習への活用法を紹介
「勉強をしているはずなのになかなか上達しない」とお悩みではありませんか?
実はあなたの勉強が効果を発揮しない原因は、勉強時間ではなく勉強方法にあるかもしれません。特に「同じ勉強法に固執している」方は要注意です。
そんな方に知っておいてほしい概念として「ラーニングピラミッド」というものがあります。今回は、ラーニングピラミッドの概要や、学習への活用方法について解説します。
記事を最後までチェックすれば、ラーニングピラミッドに関することが一通り分かり、「勉強をしているはずなのになかなか上達しない」といった悩みが解消されますよ。
目次
ラーニングピラミッドとは?
ラーニングピラミッドは、以下のように、学習方法と平均学習定着率の関係性を図に表したものです。
(引用:キャリア教育ラボ)
上記7つの段階のうち、「講義」から「実演」までを受動的な学習、「議論」から「他人に教える」までを能動的な学習(アクティブラーニング)と呼びます。
日本の学校教育では、長い間「受動的な学習」がメインでした。それは、リーディングやリスニングが重要視されてきた英語教育でも同じです。
しかし最近では、文部科学省の学習指導要領改訂によって、ライティングやスピーキングといった比較的能動的な単元も重要視されるようになりました。
ラーニングピラミッドが示す7段階の定着率
ラーニングピラミッドの学習定着率は、前述の通り以下のように7つの段階に分かれます。
- 講義(5%)
- 読書(10%)
- 視聴覚(ビデオ・音声による学習)(20%)
- 実演(30%)
- 議論(50%)
- 実践による経験・練習(75%)
- 他人に教える(90%)
それぞれがどんな学習で、どういったメリット・デメリットがあるのかについて簡単にまとめました。
簡潔に解説します。
講義(5%)
学校や塾などの講義を受けている状態です。ただ話者の話を聞くだけなので、こちらから何かを能動的に行うことは一切ありません。
余程内容に興味がある場合でなければ、なかなか聞いたことを記憶に留めておけないでしょう。「興味がない授業は全く頭に残らない」という経験があるはずです。
よってただ講義を受けるだけではなく、聞きながら内容をノートにまとめたり、あとで復習テストを行ったりすることが大切です。
読書(10%)
第三者から指定された書籍を読む場合は、先ほど解説した「講義」と同様に、なかなか記憶に残りづらいです。
一方で自ら能動的に書籍や参考書を選んで読む場合は、多少は記憶に残ります。また読書では、自分で情報を得るスピードを管理できます。一方で講義の場合は、話者が話すスピードに合わせなければなりません。
視聴覚(ビデオ・音声による学習)(20%)
講義では耳を、読書では目を使います。一方「視聴覚(ビデオ・音声による学習)」では目と耳を使います。また目では、文字のみならず動画を視聴します。
よって講義や動画と比べても、学習定着率は高いです。ただし講義と同様に、聞き手が速度を調節することはできません。よって「ボーッと聞き流している」という状態にならないことが大切です。
関連記事:エビングハウスの忘却曲線とは?学習(英語など)に活かす方法をわかりやすく解説
実演(30%)
受動的な学習の中で最も学習定着率が高いのが実演です。百聞は一見に如かずという言葉がありますが、まさにその通りです。
理科室で先生が行う実験を見たり、社会科見学で工場に行って作業の様子を見たりといったことが「実演」に該当します。
やはり画面を見るのと、実際に目の前で起きることを見るのとでは、後者の方が記憶に残りやすいです。
議論(50%)
ここからは、受動的な学習ではなく、能動的な学習(アクティブラーニング)となります。相手が何かしてくれるのを待つのではなく、自ら行動して何かをしなければなりません。
例えば他者との議論がその例です。他者に自分の考えを伝えるには、頭の中でそのことについてまとまっていなければなりません。
能動的な学習では、「きちんと聞けているか」「きちんと見れているか」ではなく「きちんと理解できているか」が重要です。
実践による経験・練習(75%)
実際に問題を解いてみたり、体を動かしてみたり、声に出してみたりすることです。学ぶことによって、実践が容易であったり、難しかったりします。
例えば日本で過ごしていると、なかなか英会話の実践は難しいですよね。そういう場合は英語コーチングスクールに通うなど、実践できる環境を自ら用意しなければなりません。
他人に教える(90%)
ものごとを他人に教えるには、そのものごとを自分の頭の中で完璧に理解している必要があります。
「なんとなく分かる」ではなく、論理的に理解できていなければ、他者に分かりやすく説明はできません。
何かの学習をある程度終えたら、それを他者に説明してみましょう。説明する相手がいない場合は、架空の人物を相手に説明をする練習をしてもいいかもしれません。
ラーニングピラミッドを英語学習に活かす方法
ラーニングピラミッドでは、学習定着率別に7つの学習法を紹介しました。
おそらく多くの英語学習者にとって、受動的な学習は足りているはずですし、どのようにすればいいのかも理解できているはずです。
しかし能動的な学習(アクティブラーニング)については、量が足りていなかったり、どうすればいいのかが分からない方もいるでしょう。
そこで、ラーニングピラミッドの中でも能動的な学習(アクティブラーニング)を英語学習で行う方法を2つ紹介します。
- シャドーイング
- 英会話レッスン
上記は2つとも、ラーニングピラミッドにおける「実践による経験・練習(75%)」に該当します。それぞれ詳しく解説します。
シャドーイング
シャドーイングは、お手本の声の後を追いかけるように、ワンテンポ遅れて英語を発音する勉強法です。英会話の相手がいなくても、気軽に英語を発する機会を作れます。
1つの英文に対して一度だけシャドーイングをするのではなく、お手本と全く同じ速度や抑揚、イントネーションで発音ができるようになるまで、シャドーイングを繰り返しましょう。
シャドーイングについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:【初心者向け】シャドーイングとは?3つの効果と勉強方法(やり方)を解説
英会話レッスン
「英語を話せるようになりたい」という思いで英語を学んでいるのであれば、相手がいる状態で英会話をするべきです。
そうすることで「この表現は色々な場面で役立つな」「これは参考書とは違ってこう言うんだな」のような経験値が溜まっていきます。また英会話を通して学んだ表現は、他の勉強法で学んだ表現と比べて忘れづらいです。
まとめ
ラーニングピラミッドの概要や、学習への活用方法について解説しました。
ラーニングピラミッドに関することが一通り分かったのではないでしょうか。学習定着率が高いのは他者に教えることや実践をすることですが、基礎知識なしにこれらを行うことはできません。
よってまずは地道に暗記をしたり、ルールを覚えたりといった工程が必要です。そしてその後、その工程に止まるのではなく、アクティブラーニングへとステップアップしていくことが重要です。
これは英語学習でも同じです。英語コーチングスクールのトライズでは、1年間かけて1000時間の英語学習をサポートします。1年間で基礎知識のインプットから、英会話や英語でのプレゼンの作成といった基礎知識のアウトプットまでを行います。
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トライズでの1年は、
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プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。