英語の発音ルールを簡単に解説!【初心者向け】
「英単語や英文を見て意味は理解できても、何と発音するかは分からない」という方は多いのではないでしょうか。
特に日本の英語教育では、発音に重点が置かれていなかったため、発音が曖昧なまま英語を覚えてしまっている方も多いです。
そこで本記事では、初心者向けに、英語の発音ルールについて解説します。
ここでは発音の基礎についてしか触れません。しかし英語の発音をマスターする良いきっかけになるはずです。
目次
英語の発音にはルールがある
日本人が日本語の漢字を見たとき、「魚編があれば魚の名前を表す漢字かな?」のように、ルールに則って、意味を推測できます。
一方外国人が日本語を学ぶ際、上記のようなルールを学ばなければ、魚編がつく漢字nを、一つずつ暗記しなければなりません。
ルールを知らなくても覚えられますが、ルールを知っていた方が、遥かに少ない労力で、漢字を覚えられますよね。
英語の発音も同じです。発音のルールを知らなくても、一つずつ音声を聞いて、暗記していくことは可能です。しかしそれだと、とてつもない時間がかかってしまいます。
一方で発音のルールを理解していれば、単語を見ただけで「この単語はこのように発音するな」と推測できます。また音声を聞いて、正しいスペルを推測できるようにもなります。
英語の発音のルールを覚えれば、英語の習得が大幅に楽になります。
英語初心者はまずは発音記号を覚えるべき
英語初心者はまず最初に、発音記号を覚えるべきです。なぜなら発音記号が理解できれば、音を聞かずとも発音がイメージできるからです。
記号通りに、完璧に発音できる必要はありませんが、少なくとも「この発音記号はこう発音する」のような仕組みは理解しておくべきです。
単語帳の単語の下には、発音記号が記載されています。あなたも単語帳で英単語を学んでいるとき「ɑ:」や「ə」のような発音記号を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
しかしほとんどの方は「ɑ:」や「ə」のような発音記号を「ただの暗号のようなものだな」としか捉えず、スルーしています。
英語の発音のルールは、発音記号以外にも、アクセントやリズム、抑揚などたくさんあります。しかしまずは、発音記号について覚えましょう。
英語の発音記号【母音編】
母音とは、声が発生されるまでの間に、その通路が舌や唇などに妨げられない音のことです。日本語における母音は「あ・い・う・え・お」の5つです。しかし英語における母音は、24以上あると言われています。
英語をカタカナに直すと、正しい発音にならないのは、日本語と英語で音の数が違うことが原因です。例えば日本語では「ア」の音は一つですが、英語では複数存在します。
それでは、母音を表す発音記号をいくつか見てみましょう。
ɑ
単語の例:box[bɑ́ks]/hot[hɑ́t]/want[wɑ́nt]
日本語の「ア」よりも口を大きく開け、喉の奥から「ア」と発音するイメージです。
「box」はカタカナにすると「ボックス」と表記されますが、実際の発音を忠実にカタカナにすると「バックス」の方が近いです。
aː
単語の例:palm[pɑ́ːm]/father[fɑ́ːðər]
「a」と同じ要領で「ア」と発音し、それを伸ばします。よって「アー」のような音になります。「ː」の発音記号は、日本語の「ー」のように伸ばすことを意味します。
ʌ
単語の例:come[kʌ́m]/country[kʌ́ntri]
日本語の「ア」に限りなく近い発音です。ただし「ッ」が入るようなイメージで、短く鋭く「アッ」と発音します。
iː
単語の例:eat[íːt]/me[míː]
「ː」の発音記号は先ほども触れました。よって、発音を予想できる方もいるのではないでしょうか。「ː」は音を伸ばす際に使われる発音記号です。よって「iː」は「イー」と発音します。
i
単語の例:it[ít]/except[iksépt]
日本語の「イ」と「エ」の中間の音です。日本語の「エ」のときの口の形で「イ」と発音するようなイメージです。そのまま「イ」と発音しないように注意していください。
u
単語の例:full[fúl]/cook[kúk]
日本語の「ウ」を発音する時より若干口の奥を広く開け、短く「ウ」と発音します。唇を丸くして前に突き出すようなイメージです。
uː
単語の例:do[dúː]/few[fjúː]
「ː」の発音記号があるので「u」を伸ばして「ウー」となります。「u」と同様に唇を丸くして前に突き出すようなイメージを忘れないようにしましょう。
ə
単語の例:about[əbáut]/correct[kərékt]
「ə」は「ア」と「ウ」の中間のような音を表します。また声に出たか出ていないか分からないくらいの小さな声で発音します。
「ə」は、その音の特性からあいまい母音とも呼ばれています。あいまい母音に単語のアクセントが来ることは、原則ありません。
あいまい母音は英語で「シュワ schwa」と呼ばれているので、ついでに覚えておきましょう。
ei
単語の例:able[éibl]/break[bréik]
「ei」は二重母音と呼ばれます。「ei」では「e」と「i」の母音が重なっているため二重母音となります。「ei」以外にも「ai」「ou」「au」など、複数の二重母音を表す発音記号がありますが、本記事では「ei」のみ紹介します。
母音をそれぞれ分けて発音するのではなく、続けて発音します。また最初にある母音を伸ばして発音し、後にある母音は軽く発音します。よって「エーィ」のような発音になります。
他の二重母音にも同じルールが適用されるので「ai」は「アーィ」、「au」は「アーゥ」のように「発音します。
e
単語の例:egg[ég]/head[héd]
日本語の「エ」にちかい発音です。ただし日本語の「エ」よりも口を大きく開けて、下顎を少し下げてから発音しましょう。
æ
単語の例:apple[ǽpl]/cat[kǽt]/happy[hǽpi]
発音記号を見てみると「a」と「e」が繋がっているように見えますが、実際に「a」と「e」を同時に発音するようなイメージで発音します。
どちらかといえば「e」の方を先に、小さく発音し「ェア」のような音になります。
フォニックスについて動画で学びたい方にはこちらのYoutubeがおすすめです。
発音が学べるおすすめ教材・参考書
ここまで、初心者~中級者がつまずきやすい発音について解説してまいりましたが、「発音について教材を使ってしっかり学びたい!」と思う方もいらっしゃるかと思います。
そこで、発音について腰を据えてしっかりと学べる教材を、ボリューム別に以下の5つをご紹介します。
- 声に出して読む英語発音の本
- だれでも正しい音が出せる 英語発音記号「超」入門
- 世界一わかりやすい英語の発音の授業
- イギリス英語発音教本
- ニューヨーク発 最強英語発音メソッド 英語発音2週間マスタープログラム
順番に見ていきましょう。
すぐに読みきれる発音記号の教材
まずはすぐに読みきれる発音記号の教材です。
1.声に出して読む英語発音の本
「声に出して読む英語発音の本 1日6分でネイティブ英語」は、150ページほどの読みやすい教材です。
「1日6分、声に出して読む」をコンセプトにした参考書ですが、解説に発音記号を用いており「HotとHut」や「SeeとShe」など、日本人には判別しづらい発音について丁寧にわかりやすく解説しています。
発音はもちろん、英語に馴染みのない人でもわかりやすいように基礎の基礎から解説しているので特に初心者の方におすすめしたい一冊です。
2.誰でも正しい音が出せる 英語発音記号「超」入門
「誰にでも正しい音が出せる 英語発音記号『超』入門」は、150ページほどの読みやすい教材です。
前述した「声に出して読む英語発音の本」と同じくらいのボリュームの教材ですが、こちらはより「発音記号」に焦点を当てた教材です。
「超」入門とあるように、口の形のイラストなどと共に、易しく丁寧に発音記号について解説されているため、初心者でもわかりやすい教材だといえます。
しっかり発音記号を学ぶ教材
つづいて、しっかりと発音記号を学べるボリュームの教材です。
「しっかり学ぶ」と言っても、英語を始めたての初心者にもわかりやすく丁寧に解説がされているので安心して取り組める教材です。
3.世界一わかりやすい英語の発音の授業
「世界一わかりやすい英語の発音の授業」は、スタディサプリの「神授業」で有名な関正生先生による発音の教材です。
ページ数は200ページほどで、口の形のイラストや発音記号付きで丁寧に解説されています。
前述した「すぐに読み切れる」2冊に比べて50ページほどボリュームはありますが、「なぜ日本人は英語の発音を難しいのか?」「なぜネイティブの会話は聞き取れないのか?」などをわかりやすく解説しているため、長くて苦痛に感じることもありません。
非常に詳しく、かつわかりやすく発音記号を学べる教材だといえます。
4.イギリスの英語発音教本
「イギリス英語発音教本」は、タイトルの通りイギリス英語の発音について学べる教材です。
教材のボリュームは200ページ程度で、前述の「世界一わかりやすい英語の発音の授業」と同じくらいです。
イギリス英語の発音に特化した教材ですが、発音を説明するのに発音記号を用いているため、しっかりと発音記号を学ぶことができます。
「イギリス英語を話したい(学びたい)」と考えている方にはピッタリの教材だといえます。
5.ニューヨーク発 最強英語発音メソッド 英語発音2週間マスタープログラム
「ニューヨーク発 最強英語発音メソッド 英語発音2週間マスタープログラム」は、タイトルの通り「2週間のレッスンでカタカナ英語を抜け出す」をコンセプトに書かれた教材です。
ボリュームは250ページ程度です。
これまで紹介した教材の中でもっともボリュームのある教材ですが、これまで紹介した教材と同様にカラーで見やすいレイアウトと非常に丁寧な解説で、「長い」と感じることはありません。
論理的な語り口で書かれているため、「発音、発音記号について本腰を入れて学びたい」と考える人にはピッタリの教材です。
発音が学べるおすすめ動画
最後に、発音について学べるおすすめの動画をご紹介します。
↑の動画では、「発音記号について、どんな意識で取り組めばいいのか」について学ぶことができます。
英語らしい、格好いい発音で英語を話すには、発音記号が大切だとお伝えしましたね。
この動画を観ることで、「発音記号、全部覚えるのなんてムリー!」とお思いの方でも、「なるほど、全部暗記する必要なんてないんだ!」と納得でき、発音記号を学ぶ意欲につながることでしょう。
また、発音記号を覚える過程をイメージできるので、これから発音記号を学んであなたの英語の発音がみるみる向上していくイメージがついていくのもおすすめポイントです。
↑の動画では、発音記号を見ながら実際の発音を聞くことが出来ます。
発音記号を見ながら「この記号はこんな発音をするのか」と確認できるので、効果的に学習することができるのでおすすめです。
まとめ
英語の発音にはルールがあります。そして発音のルールを覚えるには、まずは発音記号から覚えるべきです。
本記事では、発音記号の中でも母音の発音記号に絞って紹介しました。また母音の発音記号を全て紹介できたわけではありません。
また母音の発音記号以外にも子音の発音記号もあります。ぜひこの機会に発音記号について詳しく学んでみてください。
発音記号が理解できるようになったら、次に必要なのは、発音記号通りに発音をする練習です。発音記号通りに発音できているかどうかを判断するためには、英語が話せる方に発音を聞いてもらうのが一番です。独学でも文法や語彙力はつけられますが、スピーキングや発音となれば、やはり相手が必要です。
身近にあなたの英語を見てくれる方がいれば問題ありません。しかしそうでなければ、英語コーチングスクールのようなサービスをうまく活用して、英語学習のサポートをしてもらうべきです。
「英語コーチングスクールという言葉を初めて聞いた」という方に向けて、以下の記事で英語コーチングスクールについて詳しく解説しているので、ぜひチェックして見てください。
短期で英語を話せるようになりたい方に
おすすめのスクールは「トライズ」
トライズは、日本人コンサルタントとネイティブコーチが専属でサポートしてくれる、英語コーチングスクール。レッスンは週3回確保される上に受け放題。マンツーマンの面談やメールで日々サポートも受けられて、他のスクールとは一線を画す本格的なプログラムになっています。
「短期間でどうしても英語が話せるようになりたい」という方には、おすすめのスクールです。
受講生のインタビューもご紹介します。
トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。