英語での電話応対は型さえ覚えれば怖くない!役に立つフレーズ集
電話でのやりとりは、ビジネス上、避けては通れないもの。
「そもそも日本語でも電話にあまり出たくない」「対面でさえ英語を話すのは難しいのに、電話はハードルが高すぎる」など、英語での電話応対に強い苦手意識がある方も多いのではないでしょうか。
電話で込み入った話をするには相応の英語力が必要ですが、実は電話を取り次ぐ、伝言を受けるといったことであれば、定番フレーズさえ知っていれば基本的な応対は可能なのです。
ビジネス上の電話応対に関して覚えておくと便利なフレーズを、TORAIZ語学研究所の西牧健太所長に聞きました。
目次
電話と対面での会話は何が違うのか?
「電話でのやりとりは、対面での会話より難しい」と感じている方が多いように、実際、難度は高いといえます。電話は相手方の顔が見えない分、すべてを言葉で伝えなければなりません。対面のようにジェスチャーや表情で言葉を補うこともできず、筆談などの対応もできないからです。
お互いに相手のことを推測できる情報が一切ないので、「英語ネイティブではなさそうだから、わかりやすく話そう」など、相手からの配慮も期待できません。また、相手が話す場所や回線の状態によって音声が聞こえにくいなど、対面での会話にはない苦労があるのは事実です。
電話応対はフレーズを覚えれば難しくない
上記のように、英語での電話応対は、慣れないうちはハードルが高く感じられます。
ただし、実際のところ、電話で重要案件の確認をしたり、プロジェクトについての意見交換をしたりといった、複雑な用件をこなさなければならない機会は、そう多くないものです。
日常的に英語を使ってやりとりをしている方でなければ、英語での応対は、「電話を取り次ぐ」「伝言を受ける」といった、定型のものが大半を占めるでしょう。そのため、一通り定番フレーズを覚え、聞き取りにくい場合はきちんと相手に聞き返すことさえできれば、問題なく応対できるようになります。
電話を受けるときの定番フレーズ
オフィスにかかってきた電話を担当者に取り次ぐことは、ビジネスシーンでよくあるシチュエーションでしょう。日本語の場合と同様、英語でも使われるフレーズはほぼ決まっています。
電話に出るとき
・Hello, this is ◯◯ speaking. How can I help you? (もしもし、こちらは◯◯です。ご用件は何でしょうか?)
日本では最初に「お世話になっております」とつけるのが一般的ですが、欧米圏(およびグローバルスタンダード)ではそのような習慣はなく、「Hello」から始め、その後に名前や会社名、部署名を名乗ります。
保留にするとき
・Hold on a moment please. (少々お待ちください)
担当者につなぐ際の定番フレーズです。相手の英語がどうしても聞き取れない場合、最終手段として、より英語が得意な人に代わってもらう際にも使えます。
担当者が不在のとき
・He is not available now. He will be back in 1 hour. (彼は今外しています。1時間以内には戻ります)
・Can I take a message? (伝言を伺いましょうか?)
・Do you want him to call you back? (折り返し電話をさせましょうか?)
・Can I have your phone number? (電話番号を教えてもらえますか?)
担当者が不在だった場合に使う表現です。なお、「He is not available now.」の部分は、出張中なら「He is on a business trip right now.」、休みなら「He is off today.」、会議中なら「He is in a meeting right now.」、他の電話に出ているなら「He is on another line right now.」、接客中なら「He is with someone right now.」と表現することができます。
電話を切るとき
・Bye. (失礼します)
電話を切るときの表現です。日本では「失礼します」と言って切るのが一般的ですが、英語では「Bye.」がよく使われます。
電話応対中に困ったときの定番英語フレーズ
英語での電話応対は、状況によっては相手の名前や言葉が聞き取りにくいこともあります。また、聞いた内容が正しいかどうか、確認が必要なときもあるでしょう。
そのような場合に覚えておきたい定番フレーズは以下のとおりです。
名前をうまく聞き取れなかったとき
・Can I have your name again, please? (もう一度、お名前をお願いします)
・Can you spell your name please? (お名前のつづりはどう書きますか?)
相手が伝えてくれた名前を確認するフレーズです。名前を1回で正確に聞き取ることは、相当英語に慣れている方でも難しく、つづりもわからないことがありますので、覚えておくと便利な表現です。
なお、日本では、名前の漢字を説明する際に「山元です。山川の山に、もとは本(ホン)じゃなくて元(ゲン)のほう」といった言い方をしますが、アルファベットにもAなら「America」、Cなら「Canada」というように、はっきり伝えるために単語を使って表す方法があります。
航空業界などでは一定の決まりがありますが、通常のビジネスシーンで名前のつづりを確認する際は、「A for apple」「T for Tokyo」といった、わかりやすい単語を使って伝えるのが一般的です。
聞き返すとき
・I’m sorry? (なんて?/えっ?) ※少しわからなかったときの軽い聞き返し
・Can you repeat that please? (もう一度お願いします) ※もう一度しっかり全体を聞きたいときの聞き返し
「Pardon?」という表現もありますが、アメリカ英語圏では「失礼いたしますが…?」といった、少し気取った響きに聞こえるので、ほぼ使われません。イギリスやイギリス英語圏では使われる場合があります。
相手の英語が早すぎて聞き取れない場合は、次の表現が役立ちます。
・Could you speak more slowly?(ゆっくり話してください)
相手の言っていることが聞き取れなかった場合、沈黙してしまうと、なぜ黙っているのかわからず、相手は困ってしまいます。
電話を受けるとき・かけるときを問わず、相手の言葉が聞き取れなかった場合は、上記のような表現を使ってしっかり聞き返すことが大切です。
相手の情報を確認するとき
・Let me repeat your number ~ (お電話番号を復唱します、~)
・I repeat, ~ (復唱します、~)
情報を正確に伝えることは、ビジネスの基本です。曖昧なまま伝言を受けるのを避けるためにも、不安を感じたら相手にしっかりと確認することが大切です。
電話をかけるときの定番フレーズ
日本語と同様、電話をかけるときは、まず自分の名前と会社名を名乗り、話したい相手につないでもらいます。
ビジネスシーンでは、次のようなフレーズを使うのが一般的です。
名前、会社名を名乗るとき
・Hello, this is ◯◯ from 会社名 speaking. Can I talk to △△? (もしもし、~社の◯◯と申します。△△さんにつないでもらえますか?)
「this is ◯◯ from 会社名 speaking」の部分は、「this is 会社名 ◯◯ speaking」でも構いません。
なお、携帯電話でのやりとりの場合は、出る相手が決まっているため、「Hi, ◯◯. How are you? (やあ、◯◯。元気?)とカジュアルな挨拶をした後に、すぐ本題に入ることがほとんどです。
話したい相手を呼び出すとき
・May I speak to Mr. ◯◯? (◯◯さんをお願いしたいのですが)
・I would like to speak to Mrs. ◯◯ (◯◯さんをお願いします)
ビジネスの場合、「May I ~」「I would like to ~」といった丁寧な表現を使うようにします。
電話の用件を伝えるとき
・I would like to talk about ~. (~について話したいのですが)
・Can I ask you some questions? (いくつか質問してもいいですか?)
担当者に用件を伝えたり、確認したりする際の切り出し方としてよく使われる表現です。
話したい相手が不在のとき
・Can I leave him a message? (伝言をお願いしていいですか?)
・Can you get him to call me back? (電話をくれるように伝えてください)
・When will she/he be back? (いつお戻りになりますか?)
・OK. I will call back later. (わかりました。また電話します)
担当者が不在のとき、伝言をお願いしたり、折り返しの電話をお願いしたり、戻る時間を聞いたりする際に使うフレーズです。
英語での電話応対のコツ
英語での電話応対は、定番表現の繰り返しなので、一度慣れてしまいさえすればさほど難しくありません。
一番のハードルは「電話を取る」ことそのものなので、一通りの表現を覚えたら、何はともあれまずは電話に出る勇気を持ちましょう。
実際、電話を取りさえすれば、何度も繰り返すうちに徐々に慣れてくるのは、日本語での電話応対と同じです。とにかく場数を踏むことが大切ですが、そのほかにも気を付けたい点を下記にまとめました。
事前準備をしておく
不安であればフレーズ集を印刷して電話の横に置いておいてもいいですし、途中でどうしてもお手上げになれば、「Hold on a second please. (少々お待ちください)」と伝えて、英語がうまい人に代わってもらっても構いません。
また、自分からかけるときは手元にメモなどを用意して、話す内容をまとめておくのがおすすめです。不安であれば、ある程度しっかりしたメモを作るといいでしょう。
習慣による違いを受け入れる
日本のオフィスは、「電話は3コール以内に取る」といった企業文化を持つところも多いですが、外国ではそういった文化がないこともあります。
また、アメリカでは相手の話を長い時間、ほぼ相槌なしでじっと聞く人も見たことがあります。地域による違いもありますので、習慣の違いは気にしすぎないようにしましょう。
フレーズを覚えたら、電話を取ることから始めよう
電話応対を英語でやりとりすることは、声ですべてを伝えなくてはいけない分、対面での会話より難しい部分があるのは事実です。しかし、電話を受けて取り次ぐことは、毎回ほとんど同じ文言の繰り返しのため、定番フレーズさえ覚えておけば難しくはありません。
これらを一通り練習して身に付けたなら、まずは電話を取ることを目標にしてみてください。何度も繰り返すうちに、自然と慣れていくはずです。
監修者 TORAIZ語学研究所 所長 西牧健太(にしまきけんた)
短期で英語を話せるようになりたい方に
おすすめのスクールは「トライズ」
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受講生のインタビューもご紹介します。
トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。