フォニックスとは?発音ルールや学習するメリットを徹底解説
「聞いたことはあるけれど具体的にどんな勉強方法なのかは分からない」という方も多いのではないでしょうか。
フォニックスは、英語の発音とスペルをリンクさせて学習していくメソッドです。フォニックスをマスターすると、初見の単語でもスペルから正しい発音を知ることができます。
本記事では、フォニックスの基礎的な内容と発音ルール、おすすめの教材について紹介します。
目次
フォニックスとは?
フォニックス(Phonics)とは、英語において、スペリング(綴り字)と発音との間の規則性を明示し、正しい読み方を学ぶ学習法です。
例えばフォニックスを学べば「sameの “e”はなぜ発音しないのか」や「bagの“a”はエイではなくアと発音する」といったことが分かるようになります。
つまりフォニックスを理解すれば、文字の発音を組み合わせることで、知らない単語であっても読んだり発音したりすることが可能になるということです。
日本の子どもたちがひらがなを「50音」で覚えるように、英語圏の子どもたちはフォニックスを通じて英語の読み方を習得していきます。
フォニックスを勉強するメリット2つ
学校教育でしっかり英語を学んできた方にとってはフォニックスを学ぶ必要性が感じられないかもしれません。
しかし英語圏の子供たちがフォニックスを学んでいるということは、フォニックスを学ぶメリットがあるということです。
フォニックス を学ぶメリットは以下の2つです。
- 「相手に伝わる」発音を身に着けることができる
- 初めて見た単語でも発音できるようになる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
「相手に伝わる」発音を身に着けることができる
英語の四技能(リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング)の中で、日本人が最も苦手とするのがスピーキングだと言われています。
スピーキングを苦手とする方の中には「語彙力と文法知識を持っているのに、なぜか話すことができない…」という方が多くいます。
こうした方と実際に英語で話してみると、ほとんどの方が発音に課題を持っています。
- 英文自体は合っているはずなのに、聞き手に伝わらない
- 英語特有のリンキングサウンド(つながる音や飲み込む音など)が聞き取れないので、相手の言っていることが途中からわからなくなってしまう
→発話にも自信がないし、相手の話にもついていけず気まずい思いをする
→もう話したくない!スピーキングは嫌い!!
といった悪循環に陥っておられる方がとても多いのです。
正しい発音の基礎を身に着けることは、「伝わる」英語が話せるということ。そして、自分が発音できるようになった音は、聞き取るときも問題なく理解することができます。
フォニックスを学ぶことで、大人になってから発音にコンプレックスを抱く可能性は少なくなり、どんどん自発的に英語を話せるようになります。
初めて見た単語でも発音できるようになる
長めの英文を音読するときに、頻繁に躓いてしまう方は、スペルから発音が認識できていないことが多いです。
これまであまりなじみのなかった単語や、初めて見る単語なども問題なく音読できるようになるためには、やはり英語のスペルを見て発音がわかる状態を目指さなければなりません。
フォニックス式の発音法を知ることで、発音記号などを確認しなくても英語が読めるようになりますので、知っておくと大変便利です。
子供の場合は、フォニックスを学ぶことで絵本を自力で読めるようになります。絵本の端の方に単語の意味を日本語で記した注釈があれば、どんどん絵本を多読して、自分で英語力をつけていくことも可能です。
フォニックスの基本的な発音ルール
それではさっそく、フォニックスの基本的な発音ルールについて見ていきます。
フォニックスの発音ルール全てをここで解説することは難しいので、基本的なものだけを厳選して紹介しますね。
※分かりやすくするために、カタカナで読み仮名をつけています。実際の英語の発音とは異なる場合も多いので注意してください。
フォニックスの発音ルール母音編
A:「ェア」と発音します。口を縦横しっかりと開くのがポイントです。
例)fan, apple
E:日本語の「エ」と同じ音です。
例)elephant, bed
I:「イ」と「エ」の中間ぐらいの音です。ちょっとけだるい感じで「イ」と発音するイメージです。
例)igloo, pin
O:「オ」と「ア」の中間ぐらいの音です。
例)octopus, hop
U:口を横に薄く開いて「ア」と発音します。
例)umbrella, nut
フォニックスの発音ルール子音編
B:唇から空気を勢いよく押し出し、「ブッ」と発音します。
例)ball, bag
C:喉の奥から「クッ」と空気を勢いよく押し出します。
例)cat, cup
D:上あごの奥の方を舌ではじくようにして「ドゥッ」と発音します。
例)dog, dance
F:上の前歯で下唇を軽く噛みながら息を「フーッ」と出します。
例)fish, feel
G:”C”と同じように、喉の奥から空気を勢いよく押し出しながら「グッ」と発音します。
例)gorilla, egg
H:声を出さずに「ハッ」とため息をつくイメージです。
例)hat, hello
J:口をとがらせながら「ジュッ」と発音します。
例)juice, jet
K:Cと同じように、喉奥から「クッ」と空気を押し出します。
例)kangaroo, kite
L:日本語のラ行と同じで、舌を前歯の裏に付けて発音します。
例)lion, lip
M:上唇と下唇をピタッとくっつけた状態から、唇を離しながら「ンマッ」と発音します。
例)monkey, mop
N:舌を上あごにピタッとつけた状態から、舌を離しながら「ンヌッ」と発音します。
例)no, neck
P:唇から空気を勢いよく押し出すようにして「プッ」と発音します。
例)pig, pen
Q:Cと同じように喉奥で「クッ」と言った後、Wと同じように口をすぼめて「ウッ」と発音します。つなげると「クワッ」という感じに聞こえます。
例)question, queen
R:Lの発音と間違えやすいので注意です。舌を少し丸めて口の奥に引っ込めるようにしながら、「ウーッ」と発音します。
例)ring, rat
S:歯と歯の間から空気を細く出して「スー」っと発音します。
例)sun, see
T:舌先で上あごの奥をはじくようなイメージで「トゥッ」と発音します。
例)train, time
V:上の前歯で下唇を軽く噛みながら「ヴッ」と発音します。
例)van, vacation
W:口をとがらせながら「ウッ」と発音します。
例)watch, window
X:声を出さずに「クスッ」と発音します。Cの発音と、Sの発音を組み合わせたような音です。
例)box, fox
Y:日本語のヤ行と同じイメージです。「ィヤッ」という感じで少し音を引っ張りながら発音すると英語らしく聞こえます。
例)yellow, you
Z:歯と歯の間から空気を細く出しながら「ズー」っと発音します。
例)zoo, zipper
母音・子音共に、例外的な発音方法などもありますが、まずはこの基本を押さえることが大切です。ぜひご自身でも発音してみてくださいね!
フォニックス学習におすすめの教材
フォニックスの詳しい内容についてご紹介させていただいたところで、実際に学習する際におすすめの教材についてご紹介したいと思います。
「あいうえおフォニックス」
あいうえおフォニックスは、LA在住のバイリンガルによる日本人向けのフォニックス学習教材です。YouTubeチャンネルで無料公開されているので、手軽に学習に取り組むことができます。
子供でも分かるように作られているため、キャラクターがかわいらしく、丁寧に教えてもらえるのもポイントです。上ではご紹介しなかったような、フォニックスの例外的な内容についても触れられているので、1度満遍なくチェックしておけば役立つこと間違いなしです。
「Phonics Song」
海外の子供たちがフォニックス式の発音をマスターするのに使われている歌です。AからZまで、順番にアルファベットと発音の対応をチェックしていくことができるようになっているため、一曲歌えるようになれば上でご紹介したようなフォニックスの内容は網羅することができます。YouTubeにさまざまなバージョンのPhonics Songがのっていますので、ぜひ聞いてみてくださいね!
まとめ
フォニックスの概要や発音ルールについて解説しました。
英語は、相手とコミュニケーションが取れれば全く問題ないので、第二言語として学ぶ私たちが発音をネイティブ並みに完璧にする必要はないと思います。
ただ「伝わる」英語を話す上で最低限の知識は持っておくべきです。seaとshe、heartとhurtなど、カタカナにしてしまえば全く同じ表記になってしまうような英単語はたくさんあり、間違って伝わってしまったら大ごとになってしまうこともあります。
ぜひフォニックスの基礎的な考え方を押さえて、カタカナ英語を卒業しましょうね!
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受講生のインタビューもご紹介します。
トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。