ガチガチに英文法を勉強する必要はない?文法学習の重要性とその理由
青山学院大学文学部英米文学科卒業。米国メリーランド大学グローバルキャンパス在学中。青山学院大学在学中は、ロシアのモスクワ大学に短期留学経験もあり。
大手塾にて10年以上英語講師を務め、大学受験指導を担当。好きな海外ドラマは、SUITS。
時折、英語を始めたいと考えている社会人からこのような質問を受けます。
「文法なんて、学習したって意味ないんでしょ?」
「アメリカやイギリスに行ってネイティブと話していたら、すぐに覚えるんでしょう?」
確かに、英語圏で暮らせば英語力は身に付くかもしれません。
しかし、それはある程度幼い年齢に限定された話であり、大人になってしまうと文法や単語の学習なしに英語をマスターすることは、ほぼ不可能です。
相手の話を正確に理解したり、自分の意思を伝えられるようになったりするためには、文法の習得は避けて通れません。
英語学習を既に始めている人にとっては、英文法を学ぶことが重要なファクターであることはお分かりかと思いますが、本記事では
- 英文法を学ぶことの意味
- 英文法の勉強法
についてご紹介します。ぜひ最後まで読んで勉強に役立ててください。
目次
英文法の学習は意味がないのか?
ハッキリと言って、その答えは「No」です。なぜならば、帰国子女など特別な場合を除いて、私たち日本人は英語のネイティブではないからです。
英語は、日本人にとっては外国語です。言語構造が日本語とは全く異なっています。
ヨーロッパ系の言語であれば言語構造や単語が英語と似ている部分が多くあるため、日本人よりもスムーズに英語を身に着けることができますが、日本語と英語ではそうはいきません。
英語の言語構造やルールを理解しなければ、マスターすることは困難と言えます。
中学で日常会話に必要な文法は学習しているものの・・・
一般的に、日常会話で必要な英語は中学レベルのもので十分と言われています。例えば「Full House」や「friends」といった日常を描いたコミカルなドラマを見ていると、使われている英語はさほど難しくありません。
TOEIC600点台くらいでもストーリー全体を理解できるくらいのレベルです。ネイティブならではの言い回しなどもありますが、台詞の中に使われている文法はほとんど中学レベルのものです。
なぜ文法ができても英語が苦手な日本人が多いのか?
中学で英語の軸となる文法を学んでいるにも関わらず、英語を話すことを苦手とする日本人が多いのは事実です。
それこそが、「文法を学んでも意味がない」と結論づけてしまう大きな原因なのです。自ら興味を持って勉強してきた人とそうでない人の違いは、そこに費やした時間の差です。
学生時代に英語に興味を持たなかった人は、おそらく学校の授業だけで終わってしまっていることでしょう。
例えば、毎日1時間、自分で英語を学習する時間をとっていた人と比べると、学習時間に2倍もの差がつきます。
それがそのまま英語力の差に現れてしまうのです。
中学で英語を学ぶ時間数はどれくらい?
文科省で定められている中学校の外国語(英語)の授業時数は、各学年140コマです。
1年生で140コマ、2年生で140コマ、3年生で140コマの合計420コマです。中学校では1コマ50分なので、50分×420=21,000分。
時間に換算すると、21000÷60=350時間。日数に換算すると、350÷24=14.58333333。
端数を切り捨てると、約14日。約2週間という数字に至ります。
つまり、日本の中学生は、英語の基礎的且つ不可欠な文法をたったの2週間で詰めこまなければならないということになります。
この数字を見て驚かれた方が多いのではないでしょうか。
3年かけても2週間分しか勉強ができないのですから、学校以外の自主学習を怠ってきた人が話せないのは、当然と言えば当然なのです。
その後、英語をきちんと学習する機会がなければ、英語力はますます衰退していってしまいます。
英語を話せるようになりたければ、まず文法学習から
学習時間の少なさが、日本人が英語を苦手とする理由の一つであるとお分かりいただけたかと思います。
逆に言えば、しっかりと時間を確保して文法を学べば、話せるようになる確かな方法であると言えます。
文法学習と英会話学習は互いに密接に関係しているのです。
それでは、どのようにして文法を学習したらよいのでしょうか。
社会人が英文法を勉強すべき理由については以下の記事をご覧ください。
英語の聞き流し系教材は効果ある?
英語が話せるようになりたい人で文法を苦手とする人の中には、フレーズ聞き流し系の教材に手を出したことがある人がいると思います。
挨拶、自己紹介、道案内、乗り換え案内などのシチュエーション別のフレーズを覚えることができますし、実際にそれが必要になった場面でとっさに口から出せるくらいに訓練すれば、意味のある教材です。
しかし、文法をほとんど分からない状態で聞き流しても、そのフレーズがなぜそのような英文で、そのような意味になるのかまでは理解できません。
英語の聞き流しがリスニングに効果があるかについては以下の記事をご覧ください。
英語は文構造と用法・用例を知ることが大事
例えば、聞き流し系教材でもよくありそうな”Could you tell me the way to the station?” というお決まりのフレーズも、「tell+人(me)+物(the way)」という構造になっていることを知らなければ、「tell」という動詞はこのフレーズでしか使えないわけです。
それではもったいないので、tellがSVOOの文型と取れることを学び、「tell+物+to人」や「tell+人+that SV」の形でも使えることなど、ほかにどのような使い方ができるのか用例を引っ張りだして、より多くのパターンを知っておくことが重要です。
S,V,O,C構造や動詞の用法、そして用例といった細かな部分まで自分で調べることで、英会話の幅が広がるのです。
ビジネス英語を身に着けたいのならば、ビジネスでよく使うお決まりのフレーズに加え自分の意見を明確に伝える必要があり、状況も異なります。
自分の言いたいことを自分の言葉でしっかりと伝えられるようになるには、やはり中学文法を習得して、ビジネスフレーズを使いながら言いたいことを自分で組み立てられるようになることがビジネス英語習得の最善の方法なのです。
英文法のおすすめ勉強方法は?
文法を勉強しましょう、と言われても独学で始めようとしている人であれば、何から初めていいか分からないと思います。
大切なのは、正しい順序で積み重ねていくことです。
例えば、be動詞や一般動詞の用法を知らずにいきなり現在完了を勉強しても理解できません。これから英語を身に着けようとしているのであれば、学ぶべき順序で学ぶ必要があります。
そこで、オススメの方法を紹介します。
中学・高校向けのテキストを使う
もし中学英文法から学びなおしたいのであれば、中学生向けの文法演習テキストを購入することをオススメします。
中学英語は分かるけど、もうワンランク上の高校英語の文法を固めたいという方は、高校生向けの文法演習テキストを購入してください。
その際に、必ず文法の解説が分かりやすく書いてあるものを選びましょう。
簡略化された解説しか書かれていないテキストもあるため、独学で学び直すのならば、詳しく解説が書かれているものを選んでください。
標準レベルのもので十分です。学習ペースは、毎日1課取り組むことを目標にします。解説を読んで理解し、問題を解いて文法演習をします。
ミスをしたところは解説を読んで、何を間違ったのかを理解しましょう。
学生が行っているのと同じように文法演習をすることで確実に身に付きます。
中学レベルのもので日常会話は十分対応できますが高校レベルのものまで演習が完了すると、さらに英語の構造がだいぶ理解できるようになるはずです。
意図的なアウトプットをする
中学英文法は1ヶ月もあれば演習が完了すると思います。ある程度文法の基礎知識が身についたら、アウトプットする作業をしてみましょう。
書く、話すの2方向からのアウトプットが効果的です。日記のようにその日の出来事を英語で書いたり、話したりしましょう。
慣れてきたら、テーマを決めてやるのもオススメです。
例えば、「好きな季節」というテーマを自分で設けて英語でスピーキングするのです。
そういう作業をしてみると、「あれ、これは英語でどう表現するのかな?」と疑問が発生しますよね。
それを調べて覚えて自分の中にストックしていけば、型にはまらない形でどんどん英語を覚えていくことができます。
疑問が発生する環境を積極的に作り出していけば、総合的な文法力、語彙力、スピーキング力も向上します。
まとめ
ビジネス英語の習得のために、まずは必要な学習時間を確保しましょう。ある程度文法の基礎知識が身についたら、意図的なアウトプットで疑問が発生する環境を積極的に作ることをオススメします。
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受講生のインタビューもご紹介します。
トライズでの1年は、
一生につながる1年だったと思います。
プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
Versant 29 → 40
目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。