正しく発音し、正しく聞き取る♪英語のリンキングを学ぼう
高校時代イギリスに短期留学し、大学時代には留学生チューターとして海外留学生の支援に関わる。金融機関勤務を経て、現在はオンライン英会話スクールで講師を務めるほか、TOEICコーチとしても活動(直近スコア915点)。趣味は海外旅行。
みなさんは、英語のリスニングは得意ですか?苦手ですか?
外国人の話す英語って、とても早口に聞こえて、なかなか聞き取れないですよね。そんな時に役立つのが、英語のリンキングです。英語特有の音声変化(つながる音や飲み込む音など)を理解してリスニングすることができれば、聞き取れる割合が格段に上がってきます。また、リンキングを意識して発音すると、より正しくクリアな英語の発音に近づいていきます。
そこで今回は、英語のリンキングについてご紹介してみたいと思います。
目次
リンキングって何?
リンキングという言葉を初めて聞いた!という方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで、ここではまずリンキングとは何なのか、そしてなぜ学ぶ必要があるのかについてご紹介してみたいと思います。
リンキングは「音のつながり」のこと!
英語では、連なる単語の音がつながって、もともとの単語の音とは変化する場合がありますよね。
例えば以下のような場合です。
・put it on~「プット・イット・オン」が「プリロン」に変化
・Good afternoon!~「グッド・アフタヌーン」が「グダフタヌーン」に変化
このように、「音のつながり」に伴う音声変化のことをリンキングと呼びます。
リンキングを知ればリスニングが楽になる♪
「確かに、音をつなげて発音できれば、英語らしく聞こえるしカッコいいけど、別に発音を極めたいわけじゃないしなあ・・・」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、実はリンキングの知識が活きてくるのはスピーキングだけではありません。
英語の音声を聞いた時に聞き取れなくなってしまう大きな原因の一つが、このリンキング知識の欠如なのです。
私たちは、中学校・高校でリーディング中心に学んできているので、つながる音をきちんと頭の中で分解して単語単位まで切り分けることができれば、日常会話程度の内容は聞き取れるようになっていきます。
自分が発音できる音はちゃんと聞こえてくる
リンキング知識の習得にあたって、忘れないでいただきたいのが「自分が発音できる音は、聞き取る時もちゃんと聞き取れる」ということです。
日本人は、発音への苦手意識が強いために、音読を嫌う傾向がありますが、これではなかなかリンキング知識が身についていきません。
もちろん、完璧な発音が最初からできる人はいませんから、はじめのうちは「なんかお手本と違うなあ」と思いながらでも構いません。「たくさん聞いて、たくさん発音してみる」というのがリンキング習得の近道ですので、恥ずかしがらずにどんどん声を出しましょう!
リンキングの基礎知識その①つながる音
それではいよいよ、リンキングの具体的な内容について触れていきたいと思います。カタカナでできるだけわかりやすく表現しますので、ぜひ真似して発音してみてくださいね!
まずは、冒頭でもご紹介した「つながる音」です。
子音+母音
日本語も、「か(k+a)」「へ(h+e)」といった感じで、「子音+母音」で構成されていますよね!英語でも、子音で終わる単語と母音で始まる単語はつなげて発音されます。
・lot of~2つのoは、いずれもオというよりもア寄りに発音され、tとoがつながりますので、「ラダヴ」のような感じになります。Tが後ろの母音とつながる場合はダ行(もしくはラ行)になりがちなので、併せて覚えておきましょう!
例)get out(ゲダウト)など
・far away~「ファラウェイ」という感じになります。”far”は単語で発音するとしたら、「ファー」と伸ばす音の中にRが混じるようなイメージになりますが、後ろに母音が来るとラ行に変化しますので気を付けましょう!
例)cheer up(チアラップ)など
母音+母音
これはちょっと不思議な感じがするかもしれませんね!実は、母音と母音がつながる場合にも、音が変化する場合があるんです。
・go on~「ゴウォン」のような感じになります。2つのoがつながって、日本語で言うと「を」に近い音になるわけですね。
・who is~「フーウィズ」のような感じになります。Whoの語尾が「ウ」という口の形になっているので、そのまま「イズ」と言おうとすると「ウィ」という音に変化するんですね。
子音+子音
続いて、子音と子音がつながる場合について見てまいりましょう!
・like you~「ライキュー」のような感じになります。子音+Yでつながるパターンはよくありますので、他の例も見ておきましょう!
例)want you(ウォンチュー)need you(ニージュー)keep you(キーピュー)など
・than usual~「ザニュージュアル」のような感じになります。子音+Uのパターンも覚えておきましょうね。
例)in union(イニュニオン)など
リンキングの基礎知識その②落ちる音
続いて「落ちる音」を見てまいりましょう!落ちる音とは発音しない音のことで、「リダクション」とも言われます。これを習得すると楽に読める上に、読むスピードが上がります。
破裂音+破裂音
「ブッ」「トゥッ」などの破裂音が連なるときは、すべて発音していると流暢に話せなくなってしまうので、音が落ちることがあります。
・can’t do~「キャンッドゥ」という感じになります。Tの音が落ちていますね。発音するときはtのところで「ッ」とほんの少しだけ間を開けるようにします。
・swimming club~「スウィミンクラブ」という感じになります。Gの音が落ちていますね。発音するときは「ng」の部分を飲み込むような感じで発音します。
破裂音+摩擦音
FやZは、歯や唇を摩擦させることによって音を出していきますよね。こうした摩擦音と破裂音を組み合わせるときも、音が落ちることがあります。
・important job~「インポータンジョブ」と言う感じになります。Tの音が落ちていますね。
・sit there~「スィッゼア」という感じになります。こちらもTの音が落ちていますね。試しにTをしっかり発音してこのsit thereを言ってみてください。舌がバタついてかなり発音しにくいことが分かると思います。こうしたときに落ちる音が発生するわけですね!
破裂音+その他の子音
・hot lemon~「ハッレモン」と言う感じになります。Lを発音しやすくするためにTの音が落ちていますね。
・just now~「ジャスナウ」という感じになります。こうして見ると、Tの音が落ちるケースがとても多いことが分かりますね。
Hの脱落
不思議な感じがするかもしれませんが、Hの音もしばしば脱落することがあります。
・like him~「ライキム」という感じになります。発音するときは、「キ」と言うときに息を少し強めに吐くことで「キ」と「ヒ」の中間の音をだすようなイメージです。
・call her~「コーラー」という感じになります。
リンキングの基礎知識その③はじく音
最後にご紹介するのは、「はじく音」です。「フラッピング」ともいわれます。これは、tやdの音をラ行に変えて発音する方法のことを指します。単語同士がつながることによる音声変化ではありませんが、アメリカ英語のオーソドックスな発音を押さえる上で、知っておいた方がいいポイントなのでここでご紹介します。
・water~みなさんご存知の単語ですね。「ウォーラー」のように発音します。
・little~「リロゥ」のように発音します。舌を前歯の付け根から離さず、舌の両側から息を出すようにして音を出していきます。
まとめ
英語のリンキングについてご紹介してまいりました。参考になるものはあったでしょうか?カタカナの解説ではなかなかイメージがわかないものもあったかと思いますので、ぜひ実際の英語音声を聞きながら「こういうことか!」と1つ1つ確認してみてくださいね。
なお、その際はシャドーイングを行い、聞き取りと発音を同時にトレーニングするのが大変効果的です。トライズでも、シャドーイングをトレーニングに組み込むことでリンキング知識を習得していきます。具体的な進め方については、ぜひコンサルタントに質問してみてくださいね♪
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プロキャディ杉澤伸章さん
インタビュー
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目標:海外選手に英語でインタビューする。達 成
英語に関しては、1年前の僕と今の僕を比較すると、めちゃくちゃ成長しました。僕にとって情報源がものすごく増えたんです。 ゴルフ専門チャンネルで解説をしているのですが、そのときに現地の音声や解説者の声など英語でしゃべってくる音声が全て聞こえてきます。
それはテレビでは放送されていないのですが、映像だけでは入ってこない情報が耳から入ってくるので、それを聞きながらしゃべっています。 現地のリポーターや解説者は一番リアルな情報なので、それが耳に入ってくることによって、例えば解説でも「今、現地ではこういうことを言っていますね」ということが、スッと言えるようになりました。