TOEICをCEFRに換算するとどのくらい？スコア別に解説

「TOEICスコアを他の英語資格と比較したい」そんな悩みを解決してくれるのがCEFRです。

本記事では、CEFRの概要やTOEICスコアをCEFRに換算した際の換算表、他の英語資格試験をCEFRに換算した際の換算表を紹介します。

CEFRについて知りたい方や自分のTOEICスコアをCEFRに換算したい方、自分のTOEICスコアが他の英語資格試験ではどのくらいのレベルに位置するのかを知りたい方は、ぜひ記事を最後までチェックしてみてください。

CEFRとは？

CEFRとは「Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment」の頭文字を取ったもので、日本語訳すると「ヨーロッパ言語共通参照枠」です。読み方は「セファール」と読みます。

例えば英語の資格には、TOEICや英検、TOEFLなどいくつもの種類があります。TOEIC700点と英検2級でどちらのレベルが上なのか、TOEICか英検どちらか一方に詳しくない方からすれば分かりませんよね。

こういったことが、英語の資格のみならず他の言語の資格でも起こっていました。そこで考案されたのがCEFRです。

CEFRは以下のように6 つのレベルに分かれています。

• C2
• C1
• B2
• B1
• A2
• A1

TOEICや英検などの試験を、上記の6つのレベルに換算することで、異なる資格でもどちらの方が言語力が上なのかを判断できます。

例えばTOEICでCEFRのC1に相当するスコアを持っている方と英検でCEFRのC2に相当する級を持っている方だったら、後者の方が英語力は高い、といった形です。

また英検は日本国内でこそ知名度があれど、海外ではほとんど知名度がありません。そんな時「英検◯級」ではなく「CEFRのC1です。」と伝えれば、どのくらいの英語力を持っているのかを相手に伝えられます。

CEFRの6つのレベルの詳細は以下の通りです。

熟練した言語使用者
C2
聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解することができる。
C1
いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。自立した言語使用者
B2
自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。
B1
仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。
基礎段階の言語使用者
A2
ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。
A1
具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。

引用：文部科学省：http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/03/

• 熟練した言語使用者
• 自立した言語使用者
• 基礎段階の言語使用者

の3つのレベルをA1〜C2までさらに6つに分けています。

TOEICとCEFRの換算表

CEFRの概要について説明したところで、TOEICスコアをCEFRに換算するとどのくらいになるのかを見てみましょう。

• C1：リスニング490〜、リーディング455〜
• B2：リスニング400〜、リーディング385〜
• B1：リスニング275〜、リーディング275〜
• A2：リスニング110〜、リーディング115〜
• A1：リスニング60〜、リーディング60〜

上記はTOEIC Listening&Readingテストの換算表です。TOEIC Speaking&Writingテストの換算表は以下の通りです。

• C1：スピーキング180〜、ライティング180〜
• B2：スピーキング160〜、ライティング150〜
• B1：スピーキング120〜、ライティング120〜
• A2：スピーキング90〜、ライティング70〜
• A1：スピーキング50〜、ライティング30〜

(TOEIC^® Program各テストスコアとCEFRとの対照表より筆者作成)

TOEICの合計スコアではなく、例えばリスニングとリーディングで別々の評価基準があるため「TOEIC700点はCEFRでこのくらい」といった判断はできません。

ただし例えばリスニングが低くてリーディングが高いといった形で、自分の得意不得意を見極めることはできます。

TOEIC以外の英語資格試験とCEFRの換算表

TOEIC Listening&ReadingテストとTOEIC Speaking&Writingテストに加えて、ケンブリッジ英語検定・英検・GTEC・IELTS・TEAP・TEAP CBT・TOEFLのスコアや級をCEFRに換算した換算表は、以下の通りです。

(引用；文部科学省 各資格・検定試験とCEFRとの対照表)

TOEICスコアをCEFR換算する2つのメリット

TOEICスコアをCEFRに換算するメリットは以下の2つです。

• 他の英語資格試験をいくつも受験する必要がない
• 世界中どこでも自分の英語力を証明できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

他の英語資格試験をいくつも受験する必要がない

TOEICスコアをCEFRに換算すれば、そのTOEICスコアが他の英語資格試験でどのくらいのスコアや級に該当するのかが分かります。

よって英語資格試験をいくつも受験する必要がありません。TOEICで高いスコアを持っていても、留学や進学で他の英語資格試験のスコアが求められるからという理由で、他の英語資格試験を受験している方もいます。

確かに英語資格をいくつも持っておくに越したことはありません。しかし同じ英語力を証明位するために、いくつもの英語資格試験を受験するのは、無駄と言ってしまえば無駄ですよね。

英語資格試験を取って、それをCEFRに変換する癖をつけておけば、他の資格試験をいくつも受けようとする必要がありません。TOEICを受験したいのであれば、TOEIC対策だけに集中できます。

世界中どこでも自分の英語力を証明できる

CEFRは、英語に興味がある方や英語力を求めている企業であれば、世界中どこでも通じます。一方でTOEICは、日本や東アジア地域での知名度こそ高いものの、それ以外の地域での知名度はそれほど高くありません。

よって「TOEICで900点を持っています」と言っても、それがどのくらいの英語力なのか通じないケースもよくあります。

しかしTOEICスコアをCEFRに換算しておけば、そういった心配は一切不要です。世界中どこにいても自分の英語力を証明できます。

まとめ

CEFRの概要やTOEICスコアをCEFRに換算した際の換算表、他の英語資格試験をCEFRに換算した際の換算表について紹介しました。

自分のスコアや目標とするスコアがCEFRではどのくらいかが分かったら、早速TOEIC対策を始めて、さらに高得点を目指しましょう。

また「自分の英語力はCEFRでこのくらいです」と英語や日本語で表現できるようになっておくといいですね。

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